『デイ・アフター・トゥモロー』(2004) THE DAY AFTER TOMORROW 124分 アメリカ 20th CENTURY FOX
監督:ローランド・エメリッヒ 製作:ローランド・エメリッヒ、マーク・ゴードン 製作総指揮:ウテ・エメリッヒ、ステファニー・ジャーメイン 原作:ローランド・エメリッヒ 脚本:ローランド・エメリッヒ、ジェフリー・ナックマノフ 撮影:ウエリ・スタイガー 編集:デヴィッド・ブレナー 音楽:ハラルド・クローサー
出演:デニス・クエイド、ジェイク・ギレンホール、イアン・ホルム、エミー・ロッサム、ジェイ・O・サンダース、セーラ・ウォード、アージェイ・スミス、タムリン・トミタ、オースティン・ニコルズ、ダッシュ・ミホク、カール・アラッキ、ケネス・ウェルシュ、ペリー・キング
昨日の『サンクタム』に引き続き極限状態での父息子物。温暖化現象によって地球の気温が上昇し、そのせいで南極の氷が溶け暖流の流れを変えてしまう。そのせいで水温が冷え新たなる氷河期がやって来るという、風が吹けば桶屋が儲かる的理論で地球が大寒波に襲われる。なんかよく聞いても分からない理屈なのだが、どうやら実際に起こりうるらしい。エルニーニョ現象で南アメリカの水温が上がると日本は冷夏になるが、それと似たような物なのか? 違うか。
主人公のジャック(デニス・クエイド)は南極まで氷を調べに行ったりする活動的な気象学者。そして南極の地下に眠っていた昔の氷を調べたところ、氷河期の前に二酸化炭素が多く含まれていることを見つけ出す。そして地球温暖化会議で「このままでは100年先か1000年先には氷河期が来る」と述べるのだが、京都議定書に批准していないアメリカは「君は気象の専門家かも知れんが、経済のことは分かっていないようだね」とアメリカ副大統領に軽くあしらわれてしまう。
そんな頃、息子のサム(ジェイク・ギレンホール)は高校生クイズ大会に出場するためニューヨークへ向かおうとしていた。研究研究で飛び回ってばかりのジャックはサムと過ごす時間が少なく、そのため親子関係は微妙になっていた。
ジャックの100年という数字は楽観的すぎて、氷河期はいきなり訪れた。ニューヨークは凍り付き、サムと仲間たちは公立図書館の中に取り残されてしまう。上空は低気圧の厚い雲が覆い、表に出れば凍死してしまう。しかし、そんなサムの言葉に耳を貸さずに図書館にいた大半の人は南を目指して旅立っていった。
サムたちは本を燃やして暖を取った。サムは父親と最後に通じた電話で聞いた「必ず助けに行く」という言葉を信じていた。
いやー、寒い時に観る映画じゃないね。省エネのため部屋の暖房は最低限にしているので、余計と寒く感じられる。といっても北海道の人に言わせれば、こんなの寒いうちに入らんかも知れんが。でも北海道だってグリーンランドの人に言わせれば、こんなの寒いうちに入らないかも知れないしな。寒いところを探せばきりがない。とりあえず映画には関係ないけど冬は南の島で過ごしたいよ。
ジャックはサムのことを気にかけてはいるのだが、学者らしくイマイチ口べたでコミュニケーションが上手く取れていない。温暖化会議で意見を述べるのだから学者としては有能なのだろうが、そこでも副大統領に睨まれてしまう。後半のサムを助けに行くシーンでは雪と寒さの中をスノーシューズを履いて歩いて行くぐらいだからひょっとしたら山男なのだろう。日本でもアメリカでも山男は口べたなのか。
サムも日常のシーンでは父親に対して軽く反抗的な態度を取っていたが、頭のいい少年なので本心では父親のことを尊敬していたのだろう。みんなが図書館から出て行ってしまっても数少ない仲間と共に父親を信じて寒さに耐え抜く。
舞台が図書館となっているのは燃料となる本が大量にあるからだろう。個人的には本を燃やすのには抵抗があるが、命がかかっているとなれば仕方ない。そんな中、グーテンベルグ聖書を最後まで大事そうに抱え込んで「私は神は信じていない。この本は人類が初めて作り出した活版印刷の本なんだ。その時から理性の時代は始まった。なんとしてもこの本は守り抜くよ」という中年男性の存在が活きてくる。大都市を何回も破壊したローランド・エメリッヒも本を燃やすことに若干の抵抗はあったようだ。
ホームレスの黒人男性は本を破いて衣服の間に入れて断熱材代わりにして「ホームレスの知恵だよ」と言う。日本のホームレスには新聞を使うという話は聞いたことがあるが、万国共通の知恵なのか。
一番焦点を当てているのはジャックとサムの父息子だが、イギリスの気象観測所のイアン・ホルム、ジャックの妻で病院に取り残された少年の患者に最後まで付き添っている女医、宇宙ステーションから地球の異変を眺める宇宙飛行士など視点が幾つも変わるので、世界的規模のこの災害を立体的に見ることが出来る。それにしてもジャックは唯一この事態を予測していた気象学者なのに、現場をほっぽり出して息子を助けに行くのはどうかと思うけど。
アメリカの北部はほぼ全滅で、南部の人間もメキシコなど南アメリカへと逃げた。アメリカはメキシコなどにこれまでの債務を帳消しにすることで入国を許可させる。ラストには寒波は一応収まったが、まだこれからどうなるか分からず、ヨーロッパ、アジアも多大な被害を受けている。食糧問題、経済問題などでこれからが大変だ。大統領が全世界に向けてメッセージを送るが、本当になんとかなるのかね。
冒頭の各地で異変が起き始めているシーンでは日本の千代田区も登場。例によってヘンテコなニッポンを見せてくれる。居酒屋のカウンターが道路側に飛び出しているのは何で? 多分、屋台とゴッチャになってるんだろうな。漢字などはちゃんと意味が通るし、パトカーはちゃんと日本のパトカーカラーなのだが、どうもどこかが変。
後、狼のシーンはいらなかったな。エメリッヒとしては何か出さないと盛り上がらないと思っちゃうんだろうけど。そのノリで意味もなく大統領まで殺しちゃうんだろうな。
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