『リターナー』
『リターナー』(2002) 監督・脚本:山崎貴 VFX:山崎貴 出演:金城武/鈴木杏/樹木希林/岸谷五朗
『ジュブナイル』と同じくクソ。クソったらクソ。VFXの出来は結構いいが、それと映画の出来はさして関係がない。山崎とやらはVFXマンとしてはともかく、脚本家および演出家としての才能はカケラもないようだ。ならばVFXマンに徹するべきだろう。
脚本も演出も役者の演技も編集も音楽もクソ。樹木希林の存在がかろうじての良心だ。とにかく、文句をつけはじめたら「一晩をつぶせる」。いや、「千と一晩をつぶせる」、ってわたしはシャハラザードか。
大体が、『マトリックス』やら『ターミネーター』、『E.T.』、『ミッション・インポシブル2』、『インデペンスデイ』、『ドラえもん』、『サイボーグ009』などなどからのパクリの連続である。恥ずかしくはないのだろうか?恥を知れ恥を。言っておくが、パクリとオマージュは違うぞ。お前にはオリジナルがないのか、こら山崎。結構いいと評価したVFXも、実のところはどこかで見たような画面ばかりだ。VFXに一番必要なのは技術ではなくてイマジネーションじゃないのか、おい。知恵も足らなきゃ工夫も足らぬ、わたしゃもすこし背が欲しい、ってか。
オートバイのシーンでこのままラストに突入かなと思って時計を見たら(観客が時計を気にするって時点でクソ映画なのだが)、まだ半分の1時間だった。そもそも2時間というのが長すぎ。90~100分ほどにまとめるべきだろう。そのためには、編集で切ることが必要だ。苦労して取ったシーンだろうと、お金のかかったシーンだろうと、編集して無駄だと思ったら冷徹に切る。編集には作品を客観視できる能力が必要とされるのだ。途中で延々と未来のシーンがあるがあれはいらない。オープニングのヒロインがタイムマシーンに飛び込むところだけで十分だ。それから、服を買いに行ったり美容院に行くシーンはもちろん切る。切って切って切りまくる。荒木又右衛門か堀部安兵衛にでも編集をやってもらえ。実際の話、映画というのは切れば切るほど良くなるものだ。
最後に、 どうでもいいことだが、20倍の速度で動けるという装置が出てくる。それを使って金城武が至近距離で発射されたMP5やM16A2の弾丸を避ける。しかし、MP5の弾丸9mmX19は初速で秒速350m(時速1,260km)、M16A2の弾丸5.56mmX45にいたっては秒速950m(時速3,420km/h)。20倍速で動けたとしてもそれぞれ63km/h、171km/sとなる。1発ならまだしも何人もからフルオートで撃たれるのだ。避けれんだろ~、どう考えてもそれは。ドッチボールでボールを避けるんだってそれなりに難しいというのに。あれだな、変に“20倍”なんて具体的な数値を出さずに、単に速く動くことの出来る装置としておけばこんな頭の悪いことにはならんのに。
あー、もう本当にクソ。 クソったらクソだってば。
評価:-100万円(観たら金を払うどころか逆に100万円くれってこと)
