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『ファンタズム』 悪魔の葬儀屋

B0012P6C3Q.jpg『ファンタズム』(1979) PHANTASM 89分 アメリカ

監督:ドン・コスカレリ 製作:D・A・コスカレリ 脚本:ドン・コスカレリ 撮影:ドン・コスカレリ 音楽:フレッド・マイロー、マルコム・シーグレーヴ
出演:マイケル・ボールドウィン、ビル・ソーンベリー、レジー・バニスター、キャシー・レスター、テリー・カルバス、アンガス・スクリム

 ホラーに分類されていることが多いが、オレとしてはダークファンタジーだと思う。延々と20年ほど近く続いたシリーズの第一作。悪役のトールマンが若い。
 兄の友人が急死し、その葬式を覗きに行った少年が、葬儀屋トールマンの異常な面を見る。それを確かめるべく葬儀社に忍び込み、そこで宙を飛び回る謎の銀球や『スターウォーズ』のジャワ族に似たドワーフに襲われる。
 トールマンの指を切り取り持ち帰った少年は、黄色い体液を流しながらピクピクと動き続けるその指を見せて兄を説得する。そして兄共々、葬儀社に乗り込んでいく兄弟の前に、予想だにしなかった真実が待ち受けていた。

 トールマンは別に殺人鬼ではなく、葬儀で回収した死体を別世界に送り込むのが仕事。死体はそこでドワーフにされ奴隷としてこき使われている様子。
 トールマンが操る銀球はおそらく当時としてはその無機質的なところからして画期的な存在だったろう。鏡面的に周りを写し込むので撮影は大変だったに違いない。アップの部分ではさすがに余分な物が写っていないが、引きの画ではカメラが写り込んでいるが、CG補正というわけにもいかなかった時代だからしょうがない。むしろ、この時代に鏡面の球体という小道具を使った勇気に乾杯。
 少年がひょんなことから足を踏み入れた異世界。異常ながら魅力的なクリーチャー。骨董品屋で少年が古い葬儀社の写真を見つけて、そこに今と変わらないトールマンの姿が映っていて、そのトールマンが少年の方を向いて邪悪に微笑むなどスティーヴン・キングっぽいとも言える。
 終盤、少年は泥沼に足を突っ込むが、その沼からいくつもの泥まみれの手が出てきて少年の足を引っ張る。マドハンド?ということは、トールマンの指が変身して暴れ回るコウモリ風の怪物はドラキー?
 監督のドン・コスカレリは『ファンタズム』シリーズだけの人かと思っていたが『ミラクルマスター/七つの大冒険』も撮っているんだな。『ファンタズム』と『ミラクルマスター/七つの大冒険』だけの人と訂正。

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