『グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版』(1988) LE GRAND BLEU: VERSION LONGUE 169分 フランス/イタリア
監督:リュック・ベッソン 製作:パトリス・ルドゥー 原案:リュック・ベッソン 脚本:リュック・ベッソン、ロバート・ガーラント 撮影:カルロ・ヴァリーニ 音楽:エリック・セラ 製作顧問:ジャック・マイヨール
出演:ジャン=マルク・バール、ロザンナ・アークエット、ジャン・レノ、ポール・シェナー、グリフィン・ダン、セルジオ・カステリット、マルク・デュレ
今でこそ『グラン・ブルー』と呼ばれているが、オレが学生時代に劇場で観た時は『グレート・ブルー』というタイトルで上映時間は50分ほど短い120分だった。
つまりはオレもオッサンということだが、オッサンになってから観直すと青年時代とはかなり感想が変わっていた。
学生の時は「海とは死後の世界で、ダイバーたちにとっては天国は上ではなく海底にある。イルカは天使のメタファーだ」と思っていたが、今回観た感想は「なるほどマザコン男の話か」である。
『レオン』を観れば分かるがリック・ベッソンはロリコンだ。でもって、ロリコンとマザコンは両立する。むしろ両方を兼ね備えた人の方が多いのかもしれない。
全ての生命の母である海なんてことを言われる。まさにその通りで主人公のジャックやライバルのエンゾにとって海は母である。映画は少年時代の回想シーンから始まるが、ジャックは父親のみで母親はいない。彼にとって海は母そのものだ。彼はその母に強い思いを抱くマザコン男なのである。エンゾも「ママのゆでたパスタは最高だ」と主張するマザコン男。彼らが海に潜る理由は母親に近づこう、いや母親の元に返ろうとする母胎回帰に他ならない。
息を引き取ったエンゾはジャックの手によって海の中、母の胎内に返される。そしてジャックは惚れた女よりも母親を選び最後は海の深く深くへと帰って行く。そこで出会ったイルカはジャック自身か兄弟なのだろう。
妊娠した上に母親に恋人を取られてしまうヒロインのジョアンナにはたまったものじゃないが、マザコン男に惚れたのが不幸。
コメント (2)
イルカは精子のメタファーじゃないでしょうか!(思いつきで書いています)。
その昔、『ニキータ』のレーザーディスクを買ったら、帯の裏側にその他のLDの広告が載っていて、上から順に『グランブルー』『グレートブルー』『ベティブルー』となっていて、その見事な3段オチにずっこけたことがあります。
Posted by: とみさわ昭仁 | 2008年04月29日 08:25
日時: : 2008年04月29日 08:25
とみさわ昭仁さん
イルカが精子のメタファーというとらえ方はありでしょう。学生時代の先輩は「海とは子宮で、深く深く潜っていくジャック・マイヨールは精子だ」と言っていた記憶があります。普段は「ゴジラは何で一頭しか襲ってこないんだ?一族郎党合わせて100頭ぐらい同時に上陸して来りゃ良いのに」なんてことばかり言っている人が、珍しく真面目に語ってたんで頭に残ってますね。
性的対象にしろ、母親にしろ、やはり海は女性なんでしょうか。すると山は?日本では山の神は女性だとか言われてますが、個人的には男性ですかね。努力して乗り越えていかねばならない父親ってところ。
Posted by: 東森時音 | 2008年04月30日 15:10
日時: : 2008年04月30日 15:10