『カブキマン』(1990) SERGEANT KABUKIMAN N.Y.P.D. 105分 アメリカ/日本
監督:ロイド・カウフマン 製作:ロイド・カウフマン、マイケル・ハーツ 製作総指揮:中村雅哉、藤村哲哉 脚本:ロイド・カウフマン、アンドリュー・オズボーン、ジェフリー・W・サス 撮影:ボブ・ウィリアムズ 音楽:ボブ・ミソフ
出演:リック・ジャナシ、スーザン・ビュン、ビル・ウィーデン、フミオ・フルヤ
今週末の4月19日から『劇場版カブキングZ』という映画が上映されるそうだ。何でも売れないホストが歌舞伎姿の正義の味方カブキングに変身して悪と戦うのだとか。カブキングを演ずるのはカブキ・ロックスの氏神一番。そのまんまのキャスティングなどにちょっと笑った。
なぜちょっとしか笑わなかったかというと、1991年に刑事が正義の味方カブキマンに変身する映画をすでに観ているからだ。タイトルはそのまんま『カブキマン』。
ここまでならばまぁよくある話だが(ねぇよ)、なんとこの映画の舞台はアメリカでれっきとしたアメリカ映画。白人刑事が日本人の老師から修行を受けカブキパワーを身につけたのだ。派手な衣装に隈取りのメイクで「カブキマン、サ~ンジョウ!」のかけ声と共に現れ、使用する武器は箸や扇子に寿司など日本色豊かな物ばかり。これらで悪党どもをザックザックと惨殺に次ぐ惨殺。確か、修行で生きてるミミズかゴカイをムシャムシャ食ってた気がする。ゴカイだけに日本への誤解もたっぷりというか日本への誤解のみで成り立っているようなものだが、制作には日本企業も深く関わっている。パックマンなどのビデオゲームで有名なナムコだ。ナムコは『未来忍者』(1988)のような冒険的秀作も作っているのだが、何で『カブキマン』に関わったのかは不明だ。金が余ってたのかな~、まだバブルだったし。
監督・制作のロイド・カウフマンは最低映画『悪魔の毒々モンスター』などである意味有名な人物。これまたある意味有名なトロマ映画の主催者だ。
細かいところはまったく覚えていなので上記のストーリー説明もかなりいい加減だが、大笑いさせてもらったのは確か。この笑いには「こんなひでぇ映画を入場料払って映画館で観ているオレってバカだ」という理由もあったろう。映画館ではなくビデオで観たら腹を立てていた可能性はある。もしも、今『カブキマン』を劇場で観たら腹を立てるんだろうなぁ。やはり年と共に頭の柔軟性は落ちてくる。でもやっぱ笑うかも。
愛国心の強い人は「日本を馬鹿にするにも程がある。国辱映画だ」と本気で怒るんだろうが、ここまでメチャメチャだといっそ嬉しい。それにトロマ映画は日本もアメリカも他の国も、金持ちも貧乏人も不細工もハンサムも障害者も聖職者もどんな物でもコケにしてネタにしてしまう無差別連中だ。大バカ野郎相手に怒るだけ無駄、腹が減るだけ損だ。
うーむ、あれこれ書いているウチに十数年ぶりにもう一度観たくなってしまった。考えてみりゃ『悪魔の毒々モンスター』も映画館で観てるんだよなぁ。