『沈黙の激突』(2006) ATTACK FORCE 94分 イギリス/アメリカ/ルーマニア
監督:ミヒャエル・ケウシュ 製作:スティーヴン・セガール 製作総指揮:ジョナサン・ブレイリー、ブルーノ・ホーフラー、ピエール・スペングラー 脚本:スティーヴン・セガール、ジョー・ハルピン 撮影:ソニア・ロム 編集:ジョナサン・ブレイリー 音楽:バリー・テイラー
出演:スティーヴン・セガール、リサ・ラヴブランド、デヴィッド・ケネディ、ダニー・ウェッブ、アンドリュー・ビックネル
今回の敵はCTXという薬物で強化された超人だ。アドレナリンの異常な分泌により強大な筋力と人間離れした反射神経を持ち合わせた超人が相手だ。両腕にナイフ状の特殊兵器を装着したとはいえ生身のセガールが勝てるのか?
……まぁ、圧勝なんだけどね。
敵の狙いは上水道の水源にCTXを流し込み、大量の中毒患者を作りだそうというもの。化学兵器テロというよりも、むしろ仮面ライダーに登場したショッカーなど悪の組織を思わせる。
この計画をすんでのところでセガールが阻止するところが終盤だろうなと思っていたら、突然「大変です。上水道にCTXが混入されました。被害者数は膨大です」との報告が入る。そこはもっと引っ張るべきところだろ!いきなりやられてるなよ!定石を無視した驚くべき展開に、観ているこちらはポッカーン。
だが、膨大な被害者が出ているはずなのに、その描写などはまったくなくまるで無かったことかのように物語は進む。さして込み入ったストーリーではないはずなのに、何が何だかよく分からない。悪役が何をしたいのかも分からないし、セガールが何をしたいのかもよく分からない。
三人の若い部下を殺された復讐がセガールを動かしているようだ。「彼らを殺したな。最高の連中だったんだぞ」と悪役を罵るが、殺された日に会ったばかりでこれといった交流があったわけでもない。怒りすぎじゃないのか?野菜食ってるか?
セガールアクションは本人がやっている部分も多く、最近の作品にしては長目の格闘戦もあるがスローモーションなんだよな。そもそもセガールは座っているばっかりで、セガールアクションのシーンはごくわずかだ。
最後はほとんどの登場人物が死ぬ。ヒロインまで死ぬ。余韻を感じさせる間もなくぶつ切りで映画は終わる。たった一人無傷のセガールは敵の超人以上に生身ではなかったのだろう。きっと改造人間に違いない。