『沈黙のステルス』 セガール雲にのる
『沈黙のステルス』(2007) FLIGHT OF FURY 98分 イギリス/アメリカ/ルーマニア
監督:ミヒャエル・ケウシュ 製作:スティーヴン・セガール、ピエール・スペングラー 製作総指揮:フィリップ・B・ゴールドファイン、ブルーノ・ホーフラー 脚本:スティーヴン・セガール、ジョー・ハルピン 撮影:ジェフリー・ホール 編集:ジョナサン・ブレイリー 音楽:バリー・テイラー
出演:スティーヴン・セガール、スティーヴ・トゥーサント、アンガス・マッキネス、シエラ・ペイトン、アルキ・デヴィッド、ティム・ウッドワード、マーク・ベイズリー
相手から肉眼でも見えなくなるアクティブステルスという、いわゆる光学迷彩機能を搭載した新型ステルス機がテスト中に金で寝返ったパイロットによって盗まれる。ステルス機が飛んだ先はアフガニスタン。敵はイスラム系テロリストだ。
空軍の将軍さんは言う。
「ステルス機を取り返せる男は一人しかいない!」
その男が誰かは説明する必要もないだろう。
2、3時間ででっち上げたかのような脚本。
格闘や銃撃戦などのシーンでのやる気の感じられない演出。
観客を置いてけぼりにしかねないやたらと早い展開と説明的なセリフ。
そして、無敵のセガール。
今回のセガールは空軍のパイロットと言うことだが、軍用機のコクピットは狭い。座ったは良いがつっかえて出てこれなくなるんじゃないかと心配したが大丈夫だった。予算の少ないセガール映画で戦闘機物を撮れるのかと思ったが、飛行機が飛んでいるシーンのほとんどが、いやひょっとしたら全部がおそらく資料映像か過去の映画からのバンクフィルム。新型ステルス機も従来の機体をベースにしていて外観は同じという便利な設定。金かかってねーなー。
しかし、ラストではステルス機とF-16によるドックファイト(空中戦)が繰り広げられる。さて、どうする。どうするもこうするも、これも資料映像。カットを上手く組み合わせてそれっぽくドッグファイトに見せている。うん、見えなくもない。いや、編集の妙技。エイゼンシュタインのモンタージュ理論に則っている。これぞ映画。冗談抜きで感心してしまった。
脇役たちは手を抜かずに熱い演技を繰り広げてくれる。オレだったら適当にやるが、さすがプロ。空軍の将軍や艦隊の提督は貫禄を感じさせナイスだ。
最後はいつの間にかセガールは世界を滅亡から救っていてステルス機は無事着地。映画もまあなんとか着地。
4月3日追記
今回のサブタイトルである「セガール雲にのる」の元ネタ「ノンちゃん雲に乗る」の原作者石井桃子さんが4月2日に亡くなられたそうである。
『クマのプーさん』などの翻訳も手がけられ、いくつかの作品は私も子供の頃に読んだ。ご冥福をお祈りする。
しかし、『刑事マディガン』について書いたら主演のリチャード・ウィドマークが亡くなったりとこのところ奇妙な偶然が続く。ひょっとして映画バカ黙示録が『DEATH NOTE』化しているのだろうか?とりあえず、森繁久彌については書かないことにしておく。書く予定もないが。







『カブキマン』(1990) SERGEANT KABUKIMAN N.Y.P.D. 105分 アメリカ/日本





