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『ブレイブ ワン』 女豹よさらば

B0011Z7ESY.jpg『ブレイブ ワン』(2007) THE BRAVE ONE 122分 アメリカ/オーストラリア

監督:ニール・ジョーダン 製作:ジョエル・シルヴァー、スーザン・ダウニー 製作総指揮:ハーバート・W・ゲインズ、ジョディ・フォスター、デイナ・ゴールドバーグ、ブルース・バーマン 原案: ロデリック・テイラー、ブルース・A・テイラー 脚本:ロデリック・テイラー、ブルース・A・テイラー、シンシア・モート 撮影:フィリップ・ルースロ 衣装デザイン:キャサリン・マリー・トーマス 編集:トニー・ローソン 音楽:ダリオ・マリアネッリ
出演:ジョディ・フォスター、テレンス・ハワード、ナヴィーン・アンドリュース、メアリー・スティーンバージェン、ニッキー・カット、ジェーン・アダムス

 主人公は恋人を殺され自分も重傷を負う。そして自衛のために拳銃を手に入れるが、コンビニで事件に巻き込まれ悪党を射殺してしまう。そして主人公は街のダニ退治を始める。その連続射殺事件を担当する刑事は、その犯人の正体に次第に近づいていく。そしてラストには……

 これってチャールズ・ブロンソンの『狼よさらば』でねーの?
 主人公が無骨なチャールズ・ブロンソンからジョディ・フォスターになっているが、大筋はさほど変わらない。でもリメイクじゃないんだよな。どーなってんの、そこんとこ。
 ひたすらダニ退治に明け暮れた『狼よさらば』との違いは、終盤で恋人を殺したチンピラへの復讐となっていること。さすがにジョディ・フォスターを単なる殺戮者には出来なかったか。
 いったん人を殺してしまった人間は、もう二度と元の自分には戻れないというラストカットは『狼よさらば』の方がスマート。まぁ二本の映画を比較してどうこうに意味があるのかは分からないが、その昔『狼よさらば』を始めとするというイカれたおっさんが犯罪者どもを理不尽に殺しまくる『デス・ウィッシュ』シリーズがあったということは知っておいて欲しい。知っていてもあまり役には立たんが。

 おしゃれなFMラジオのパーソナリティーとして活躍しており、医者の恋人とは結婚間近。ニューヨークで平和に暮らしていた人物が犯罪に巻き込まれ、その日から世界が一転する。家から出られないほどの恐怖を覚え、身を守るために悪党を射殺する。銃を撃った手は最初は震えていたが、二人目三人目と数を重ねる毎にその震えは収まる。優しかった彼女の瞳は、今や野生の女豹のようだ。それを見事に演じきるジョディ・フォスターはさすが。
 刑事役のテレンス・ハワードがそれに応えられるだけの存在感が少ないのが残念。ここに渋いオヤジ俳優を使ってくれれば個人的にはもっと観応えがあっただろう。
 犯罪者が銃を使ってくるから、それから身を守るために一般市民にも銃が必要。ニワトリが先か卵が先かってな感じだが、自衛から一歩足を踏み外すとそこは個人が処刑を行う世界。『マッド・マックス2』でマックスが悪党を殺すなんかは映画では面白いが、現実だととても現代社会とは思えんわな。

 もしも主人公の恋人がスティーヴン・セガールだったら、「金をよこせ」と言ってきたチンピラに財布を渡す振りをして手首を逆に決めて投げ技。鉄パイプをかざして襲いかかってくるチンピラはラリアットを喉に食らわせる。そしてボスにはセガールチョップを炸裂!!そして二人はめでたしめでたし。というわけで、護身術は有効かも。あ、でもセガール映画だともっととんでもない敵が出てくるか。

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コメント (2)

ネスカフェ:

東森さん

この映画に関しては、ニール・ジョーダンの起用は正解でしたね。アイルランド出身で「殺人天使」や「マイケルコリンズ」などを手掛けているだけあって、暴力に対する視線、
(理不尽な暴力に対する暴力は否定しないが、逆に賛美も肯定もしない)という視点がよりほり下げられていたように思えます。あの刑事役には従来ならスティーブン・レイが起用されていたでしょうね。
しかし、NYの雰囲気がこっちに伝わってくるような画面構成はさすがですね。

東森時音:

ネスカフェさん

なるほど、ニール・ジョーダンとくればスティーブン・レイですがそのキャスティングは思いつきませんでした。私としてはもっさりとしているが実は切れ者な刑事というのが良かったのでテレンス・ハワードでは物足りなさを感じてしょうがなかったですね。
ジョディ・フォスターが街の音を録音しながらNYについて語るシーンから始まりますが、NYは舞台ではなくジョディ・フォスター主演、ニューヨーク共演とも思えます。
ラストの後、ジョディはどうしたのでしょうか?そのままパーソナリティーの仕事を続けるのか。それともよその土地に移るのか。その場合はやはり行き先は『ロサンゼルス』なんでしょうね。

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