『スコア』 俺に破れない金庫はない
『スコア』(2001) THE SCORE 125分 アメリカ
監督:フランク・オズ 製作:ゲイリー・フォスター、リー・リッチ 製作総指揮:アダム・プラトニック、バーニー・ウィリアムズ 原案:ダニエル・E・テイラー、カリオ・セイラム 脚本:カリオ・セイラム、レム・ドブス、スコット・マーシャル・スミス 撮影:ロブ・ハーン 音楽:ハワード・ショア
出演:ロバート・デ・ニーロ、エドワード・ノートン、マーロン・ブランド、アンジェラ・バセット、ゲイリー・ファーマー、ポール・ソールズ
『リトルショップ・オブ・ホラーズ』や傑作いや大傑作の『ペテン師とサギ師だまされてリビエラ』などコメディ映画を得意とするフランク・オズが撮った金庫破りの犯罪映画。フランク・オズは映画監督としてよりもマペット使いとしての方が有名だろう。マペットの父ジム・ヘンスンの相棒的存在で『スターウォーズ帝国の逆襲・ジェダイの帰還』でヨーダの繰演および声を担当していた。エピソード1~3のヨーダはCGだが声はもちろんフランク・オズのまま。『ブルースブラザース』のオープニングでジョン・ベルーシに所持品を返す刑務所所員役などジョン・ランディス監督作などで俳優としても登場することもある。『ブルースブラザース2000』のオープニングでは刑務所所長になってるんだよね。このとこだけで泣けたわ。
さて、フランク・オズがどんな犯罪映画を撮ってくれるのだろうかと期待して観た。それほど悪くはない。言い換えれば傑作ではない。まあ普通の映画。税関の警備厳重な地下金庫にデ・ニーロが潜入して最新式の金庫を破って開けるシーンは息詰まるところもあるが、全体的には緊張感に欠ける。というか、金庫を破るってのは比喩かと思っていたがほんとに破って開ける的方法なのな。あんなのありかよ。笑ったけど。
デ・ニーロに犯罪者は似合うが、腕利きの金庫破りというのはどうだろうか。どうも不器用そうに見えてあまりしっくりとこない。強盗とか殺し屋だったら似合うと思うのだが、金庫破りという脳外科医や爆弾解体班が持っているような精細さがデ・ニーロにはあまりないように思う。
コメディとまではいかないがコミカルな部分も多くて、そちらの方は快調だ。やはりジャンル的に向いてないのだろう。だが、マーロン・ブランドの豪邸にある室内プールで、水が張られておらず寂れた感じのそのプールサイドでデ・ニーロとマーロン・ブランドが会話をするシーンは名優の組み合わせもあって見応えがある。金持ちで羽振りが良さそうに見えた盗品ブローカーのマーロン・ブランドが見せる弱みと、そこでデ・ニーロが下す結論。凄みすら感じさせる。
若手犯罪者のエドワード・ノートンが先行要員で税関に清掃員助手として潜り込んでいるのだが、そのために障害者に変装している。軽い精神薄弱で身体も不自由だ。日本ではクレームがついてとても出来ない設定である。日本映画って不自由だな。大物俳優二人を相手に回しても、エドワード・ノートンは決して引けを取っておらず、堂々とした演技っぷりだ。
途中で警備会社のアクセスコードを手に入れるためにハッカーに仕事を依頼するが、このハッカーが暗い部屋に何台もパソコンを置いてFPSゲームに熱中するマザコン男。古いタイプのハッカーだな、まぁ2001年作品だしと思っていたら『ダイハード4.0』でもほとんど同じイメージのハッカーが登場していてあれには笑った。『ザ・コア』のハッカーや『ギャラクシー・クエスト』のオタクなど、これまでの類型的ななナード描写はもう時代遅れになってるんだけどね。この辺りもそのうち文章にまとめる予定。予定は未定だけど。
良くも悪くもぬるい映画なので、本格犯罪映画を期待する人には物足りないかもしれませんが、肩の力を抜いて楽しみましょう。









