« 『モータル・コンバット』 解け合わないSFXと格闘アクション | メイン | 『ファンタスティック・フォー:銀河の危機』 アメコミヒーロー同士の結婚生活ってどうなるんだろう? »

『モータル・コンバット2』 無駄な動きこそ戦闘員のアイデンティティ

B000WCEGMY.jpg『モータル・コンバット2』(1997) MORTAL KOMBAT: ANNIHILATION 95分 アメリカ

監督:ジョン・R・レオネッティ 製作:ローレンス・カザノフ 製作総指揮:カーラ・フライ、アリソン・サヴィッチ 脚本:ブレント・V・フリードマン、ブライス・ゼイベル 撮影:マシュー・F・レオネッティ 音楽:ジョージ・S・クリントン
出演:ロビン・ショウ、タリサ・ソト、ジェームズ・レマー、ブライアン・トンプソン、サンドラ・ヘス、リン・“レッド”・ウィリアムズ、クリス・コンラッド、イリーナ・パンタエヴァ、レイ・パーク

 まさか1のラストからそのまま始まるとは思わなんだ。人間界に魔界の軍勢が退去して押し寄せ、ついに侵略は始まった。前作のボスキャラなどすでにザコ扱い。そして主人公は「お前には力が足りない。修行が必要だ」と言われて、新たなる師匠ナイトウルフの元へと旅立つ。うーむ、……ドラゴンボール?
 よく見ると、主人公は同じ人物だが、脇役のうち何人かは顔が違う。稲妻の神ライデンはクリストファー・ランバートだったはずがいつの間にかジェームズ・レマーになっている。スケジュールとかギャラ問題とか、諸般の事情があったのだろう。
 ひたすら戦いに次ぐ戦いで、ストーリーはあるんだかないんだか。前作で倒したはずの冷凍光線男が出てくるが、「おれはその弟だ」だそうだ。意味ありげに登場しておいて、それっきり。他にも実は意味がなかった設定とか、唐突な裏切り者とか、「思いつきで書いてんじゃねーの」と尋ねたくなる脚本だが、格闘シーンをふんだんに盛り込んでくれているので、これで良し。アクションは前作よりも切れ味が増している。キャストの交代でアクションが出来る人になった様子でもあるし、スタントマンの使い方も上手い。女性同士の戦いは泥の中。そうまるで“泥レス”状態だ。主人公側の美人捜査官の白いタンクトップが泥にまみれていく様はマニアも納得?
 SFXは予算が少なくなったのかあまり良いものではなく、合成はビデオのクロマキー合成かと思うようなちゃちっぷり。だが格闘との組み合わせは前作よりも上手いのではないだろうか。
 敵は下半身が獣のケンタウロスタイプや、四本腕のお姉ちゃん、タキシードのオバさんや黒い覆面で顔を隠した手下などなど。なんかこう、特撮ヒーロー物を観ているような気分になってくる。敵の忍者風あるいはアラビア風の手下が、意味もなく背景でバク転や側転などをしているのは笑える。主人公たちを追ってくるときもくるくる回転している。普通に走った方が速いはずだが、それが彼ら戦闘員のアイデンティティなのだ。
 個性的な(マヌケともいう)敵に対して、主人公たちが地味に見えてくるが、そこは腕をサイボーグにした仲間が参戦することでカバー。昔、『片腕サイボーグ』という作品があったが、この作品では両腕とも機械になっている。と思ったら、人体改造したのではなく、腕にパワーユニットを付けてただけなのか。しかし、そのパワーユニットに頼ることを止めて自ら引きはがしたときから本当の戦いは始まるのだ。気がつきゃ主人公はドラゴンに変身しているし、もう油断も隙もない。
 もちろん主題歌は健在。
「モータル・コンバット~!!」

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.jion-net.com/mt/mt-tb.cgi/4850

コメントを投稿 携帯電話からは投稿出来ません