『ビリー'S KARATE MAN』(1996) BALANCE OF POWER 93分 アメリカ
監督:リック・ベネット 製作総指揮:アラン・M・ソロモン 撮影:ギレス・コルベイル
出演:ビリー・ブランクス、マコ、リサ・ボイントン、デニス・アキヤマ、ジェームズ・リュー、エイドリアン・ハフ
DVDに収録されていた作品紹介で爆笑してしまったので、そのタイトルを返却と同時にこいつを借りてきた。
ふーむ、この人がビリーズ・ブートキャンプの人か。初めて見た。
さすがの筋肉質で、『ネバー・サレンダー 肉弾凶器』のジョン・シナの肉体が大型トラックだとしたら、ビリーはスポーツカーといった感じ。
映画そのものはB級というか、むしろC級ないしD級だが、オレ的には面白いぞ。
日系マフィアに支配され、ドラッグや犯罪がはびこる街で、主人公のニコ(ビリー・ブランクス)は子供たちの心を強くし道を開かせるために空手道場を営みカラテを教えている。だが、ある事件をきっかけに、マフィアが開催する格闘トーナメントに出場することとなった。
そのニコを指導し、より優れた武術家として鍛え直すのがマコ・岩松ことマコ。惜しくも2006年にこの世を去られたが、アメリカ映画界で長年にわたって活躍された日系俳優の代表とも言える人だ。
武術に大切なのは肉体・技術はもちろんだが、なによりも重要なのは心だとマコは説く。ニコの心は陽が強すぎる。陰と陽のバランスが取れた安定した心を作り上げるべく、浜辺や雪山での修行が続く。『ベストキッド』か『レモ 第一の挑戦』てな修行シーンがうれしい。老師と弟子ってのは最近では少なくなったが、やっぱ黄金パターンだよな。マコ自身は格闘技を習得していないだろうが、あの鋭い目つきで武術の師匠を感じさせてくれる。そのくせ、孫娘が可愛くて仕方ない様子なのがちょっと可愛い?
そして敵との戦いの中、ついに陰と陽とが釣り合い、太極図のような心となって悟りを開いたニコの強いこと強いこと。最強ですよ最強。殴って殴って、蹴って蹴ってさらに殴る。やり過ぎに見えるが、怒りで我を失うことはない。序盤の黒帯の割には頼りないし、街のチンピラにもすぐケンカを売っていたのが嘘のようだ。やはり、この映画は武術における力と心を描いた作品ですよ、うん。
マフィアを潰すには格闘トーナメントでニコが優勝する他ないというのはちょっと論理の飛躍だが、最後には悪投は滅び良い人間は幸せになる。
金はかかっていなそうだし、どこかで観たようなストーリーだが、その分安心して観ていられる。所々、日本と中国がごっちゃになっているのはいつものことだ。気にするな。