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『殺しのアーティスト』 ナイフで殺せ

B00005G22H.jpg『殺しのアーティスト』(1991) HIGH ART 105分 アメリカ/ブラジル

監督:ウォルター・セールズ・Jr 製作:アルベルト・フラクスマン 製作総指揮:パウロ・カルロス・デ・ブリトー 原作:ルーベン・フォンセカ 脚本:ルーベン・フォンセカ 撮影:ホセ・ロベルト・エリーザー 音楽:ユルゲン・クニーパー、トッド・ボーケルハイド
出演:ピーター・コヨーテ、チェッキー・カリョ、アマンダ・ペイズ、ラウル・コルテス、ジュリア・ガム、パウロ・ホセ

 1992年の劇場公開時に観たっきりで、DVDにはなっていないがビデオにはなっているようなので、今回もう一度観てみようとレンタルビデオ屋を二件回ったがどちらにも置いてなかった。古いしマイナーだからなぁ……

 昨日紹介の『ハンテッド』以上に、ナイフに取り憑かれた男の話。
 主人公(ピーター・コヨーテ)はただのカメラマンだったが、知り合いがナイフで惨殺され、自らも襲われるが辛うじて逃れる。そして、復讐のためにナイフの専門家(チェッキー・カリョ)に教えを請う。
 ただ相手を殺すだけならば、拳銃を使った方が簡単だと伝える専門家に、そこを何とかと頼み込んで、ついにナイフ術を教えてもらうこととなる。
 最初は、復讐のための技術に過ぎなかったナイフ術だが、それを極めようとするうちにナイフ道とでもいう精神世界に入り込んでいく。

 ナイフの専門家を演ずるチェッキー・カリョは、『ニキータ』で教官を務めニキータに最初の任務を与えた男。重みがあって、接近専用の武器ナイフを極めた男を渋く演じている。
 初心者から、次第にナイフに取り憑かれていく一般人のピーター・コヨーテは、最初は不安を抱えていたのが、ナイフ道を進むうちに次第に眼に狂気を抱くようになる。暗闇の中で、ひたすらにナイフの型を繰り返すシーンが印象に残っている。
 拳銃では駄目、あくまでもナイフを求める。手段だったナイフが、次第に目的へとなっていく。手の延長でありながら、急所を狙えば一撃で相手の命を奪う。光を受け鈍く輝くナイフに魅せられる主人公の気持ちは分からなくもない。

 ストーリーはほとんど覚えていないが、ナイフにこだわり抜いたナイフムービーで、ラストのナイフの達人同士による対決は、地味ながら観せてくれた。
 派手な娯楽映画を求める人にはお勧めしないが、男の対決やプロフェッショナルの仕事をじっくりと描いているのでオレは結構好きで、当時のメモによると評価は割と高めに付けている。
 タイトルの少々大袈裟にも思えた『殺しのアーティスト』も観終わると納得だ。原題の『HIGH ART』にももちろん納得。

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コメント (2)

YesWeCan:

ビデオで観ました。ストーリーはともかく、あの教官は本当に渋かった。私は主人公より好きです。映画の作りとしては、もう少しナイフの世界のことに入り込んでもよかったのではと思う。例えばナイフが持つ武器としての鋭さ、その製造過程や日常の手入れの場面などが欲しかったように思う。

東森時音:

YesWeCanさん

劇場で観たきりでほとんど覚えていませんが、『ハンテッド』はハリウッド大作なのであまりマニアックにならないようにしたんでしょうが、こいつは低予算映画でしょうからもう少しナイフにこだわっても良かったですね。

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