『ラビリンス/魔王の迷宮』(1986) LABYRINTH 102分 アメリカ
監督:ジム・ヘンソン、ピーター・マクドナルド、ジミー・デイヴィス 製作:エリック・ラットレー 製作総指揮:ジョージ・ルーカス 脚本:テリー・ジョーンズ 撮影:アレックス・トムソン 特撮:ILM 音楽:トレヴァー・ジョーンズ
出演:デヴィッド・ボウイ、ジェニファー・コネリー、シェリー・トンプソン、ワーウィック・デイヴィス、フランク・オズ
10年振りぐらいに観たのだが、やはり面白い。CG全盛の昨今だが、人形を使ったマペットが実に魅力的。クリーチャーが実際に目の前にいるので、演じる役者もやり易いだろう。マペットたちはゴブリンなので、ちょっとグロテスクだが、これがだんだん可愛らしく見えてくるから不思議。
マペットというのは操り人形や手袋人形などを様々に組み合わせて、機械仕掛けではなく人間が操作するもの。もっとも有名なマペットは『スター・ウォーズ』のヨーダだろう。新スターウォーズ三部作では、ヨーダもCGになってしまった。そのおかげでヨーダのチャンバラが実現できた訳だが、味はマペットの方があった。そこら辺は好みの問題だろうが。
ヨーダの操作および声は映画監督としても有名なフランク・オズが担当していて、この作品でも、まるで役に立たない賢者役を演じている。
マペットも魅力的だが、数少ない生身の人間であるジェニファー・コネリーとデヴィッド・ボウイも良い。
少女時代のジェニファー・コネリーは、ストレートな黒髪と深みを湛えた瞳が実に可愛らしい。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984)の少女役なんて、未だに記憶から薄れない。ホント、可愛かったよなぁ。
経年劣化も少ない人で、最近では『ブラッド・ダイヤモンド』(2006)でマスコミ役を演じていたが、相変わらずキレイ。子役出身者はとかく道を踏み外すものだが、ジェニファーはそんなこともなく、フィルモグラフィーを重ねている。
ゴブリンの魔王であるデヴィッド・ボウイは、ビジュアル系な服装とメイクで登場。普通の人がやったら、失笑物のスタイルも、ボウイならOK。もちろん、なにかにつけ歌う。
ジェニファー・コネリーの弟をさらった悪の魔王なのだが、どうやらゴブリンに囲まれているだけでは寂しいからってのがその理由らしい。寂しがりやさんなんだね。
子供には絶対ウケる映画だと思う。
脚本を担当したのは、なんとモンティ・パイソンのテリー・ジョーンズ。毒のあるギャグは抑えめで、ちょっと不条理なファンタジーとして書いている。
『ラビリンス』と『ダーククリスタル』の二本がマペット映画の極限だろう。1990年にジム・ヘンソンが急死こともあり、その後マペットは衰退していく。そこにはCGの発展もあるだろう。
シリアスな作品でマペットが活躍するのは難しいが、子供向けの映画・テレビ番組ではまだまだがんばってくれるだろう。