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『クライシス・オブ・アメリカ』 デンゼル・ワシントンがカップヌードルを食う

B000DZ6WAO.jpg『クライシス・オブ・アメリカ』(2004) THE MANCHURIAN CANDIDATE 130分 アメリカ

監督:ジョナサン・デミ 製作:ジョナサン・デミ、イロナ・ハーツバーグ、スコット・ルーディン、ティナ・シナトラ 製作総指揮:スコット・アヴァーサノ 原作:リチャード・コンドン 脚本:ダニエル・パイン、ディーン・ジョーガリス オリジナル脚本:ジョージ・アクセルロッド 撮影:タク・フジモト 美術:クリスティ・ズィー 衣装:アルバート・ウォルスキー 音楽:レイチェル・ポートマン、ワイクリフ・ジョン
出演:デンゼル・ワシントン、メリル・ストリープ、リーヴ・シュレイバー、ジェフリー・ライト、キンバリー・エリス、ジョン・ヴォイト、ブルーノ・ガンツ、テッド・レヴィン、ミゲル・ファーラー、サイモン・マクバーニー、ヴェラ・ファーミガ

 1962年にもジョン・フランケンハイマー監督、フランク・シナトラ主演で映画化された小説『影なき狙撃者』の再映画化。それでフランク・シナトラの娘ティナ・シナトラが製作に名を連ねているのだろう。
 1962年版で米国兵士を洗脳するのは共産圏のロシアだったが、ソ連崩壊後の今となっては無理な話だ。クエートに駐在中の米軍兵士が拉致され洗脳されるから、イスラム系テロリストはどうだ、となるとそんな技術は持っていないだろう。
 そこで敵として選ばれたのが多国籍巨大企業。自分たちの思いのままになる大統領を作り出すのが目的だ。

 一時、社会派ドラマに行ってしまったジョナサン・デミだが、彼の撮るサスペンスはやはり面白い。
 クエートからの帰国後、毎晩同じ悪夢を見る主人公(デンゼル・ワシントン)。そして彼の元を訪れたかつての部下も悪夢を見るという。そして他の部下にもコンタクトを取り始める主人公だが、みな病死や事故死などで死んでいた。元気にしているのは、クエートでの戦闘で名誉勲章をもらった下院議員(リーヴ・シュレイバー)だけ。だが、その名誉勲章をもらった戦闘について、主人公は「これは事実だが、同時に嘘だ」と調査を始める。
 下院議員は今度の大統領選挙で副大統領候補の席を狙っている。彼の元には、彼がいつも利用してカップヌードルなどを買っているスーパーの店員を名乗る謎の女性が現れる。そして、背中には謎のチップが埋め込まれているのに気づく。

 デンゼル・ワシントンがやたらカップヌードルを食っていた映画というのがまず第一印象だ。日清食品のあのカップヌードルだ。
 日本とは違って、簡単な紙の包装がついた状態で売られているようだ。デンゼル・ワシントンはそいつを3、4個まとめて買っている。
 そしてパソコンを操作しながら箸で無表情のまま器用に食べている。アメリカ向けだけあってか大きく、日本で言うビッグ・カップヌードルサイズだ。パソコンの横に2つ3つ空き容器が重ねて置いてあるのが印象的。25インチテレビだとはっきりと分からなかったが、帰宅したデンゼル・ワシントンの隣の部屋にある棚にぎっしりと詰まっていたのはカップヌードルではないだろうか。
 カップヌードルにとっては良い宣伝かと思いきや、デンゼル・ワシントンの歪んだ生活を象徴しているので、逆効果かかと。途中で、街中にあるカップヌードルの広告が大写しになるが、日清食品とそれで話を付けたのかもしれない。

 下院議員の息子を大統領にしようと画策する、上院議員でもある母(メリル・ストリープ)のエゴも見所。さすがに老けたね。『永遠に美しく』じゃなかったのか。
 息子のためならなんでもする母と、いい加減年なのにマザコンな息子。結果は悲劇だ。

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