『スティーヴン・キング 8つの悪夢:ハワードに何が起こったか』(2006) NIGHTMARES AND DREAMSCAPES: FROM THE STORIES OF STEPHEN KING オーストラリア/アメリカ
監督:ミカエル・サロモン 製作:マイク・ローブ 製作総指揮:ビル・ヘイバー、ポーラ・ワグナー 原作:スティーヴン・キング 脚本:ローレンス・D・コーエン 撮影:ベン・ノット、ジョン・ストークス 音楽:ジェフ・ビール
出演:ロン・リヴィングストン、ヘンリー・トーマス
原作の『争いが終わるとき』では語り手である主人公ハワードはフリーのライターだが、映画ではドキュメンタリー映画の監督となっている。活字媒体から映像媒体になったことを考えると、妥当な変更ではあるが、『アルジャーノンに花束を』を思わせる原作のラストから少々遠ざかってしまったのは残念。
世界が終わりつつある日。ハワードは一人ビデオカメラに向かって事の顛末を話し始める。
自分にはボビーというがいたこと。ボビーは天才児だったこと。そのボビーが戦争や争いを続ける人類を何とかしようと研究を始めたこと。そして、すべての問題は、水にあるという結論に達したこと。
「水がいけないんですよ。そこでこの浄水器を通した水に試薬を垂らすと、ほら」
ってんでは、浄水器のインチキ訪問販売員だが、ボビーの発見はそんな物ではない。テキサスのある街では凶悪犯罪がまったく発生していないことに気付き、そこの井戸水を分析した結果、ある物質を発見したのだ。それは生物から闘争心を奪う。
ボビーとはワードは大規模なプロジェクトを実行し、濃縮した水を世界中に振りまく。
ビデオカメラのモニターには録画時間や録画日などのデータが表示されている。この録画日は2011年と未来の日付だ。
物語には超常現象は登場せず、SFとして書かれている。星新一のショートショートにも同じような話があった記憶がある。オチの皮肉さも星新一的だ。