『沈黙の奪還』(2006) SHADOW MAN 95分 アメリカ
監督:ミヒャエル・ケウシュ 製作:スティーヴン・セガール、ピエール・スペングラー、ウィリアム・B・スティークリー 脚本:スティーヴン・コリンズ、ジョー・ハルピン、スティーヴン・セガール 撮影:ジェフリー・ホール
出演:スティーヴン・セガール、エヴァ・ポープ、イメルダ・スタウントン、ヴィンセント・リオッタ、スカイ・ベネット、マイケル・エルウィン
密室に閉じこめられたセガールが、乗り込んで来るであろう敵と戦うべく、室内にある物、例えばガスの配管とか電気ケーブルなどを利用してショットガンなどの即席武器を短時間で作り上げるシーンが面白い。
『沈黙の要塞』でペットボトルを利用して即席のサイレンサーを作ったことがあるが、あれをさらに拡大したようなものだ。
いかにも実戦を汲んできたプロといった様子で、格好いい。
今回の舞台は、またもやルーマニア。おそらく、ルーマニアが映画撮影を誘致していて、安い金額でカーチェイスや爆発シーンが撮れるのだろう。人件費も安いだろうし。
『マトリックス』はオーストラリアで、『ロード・オブ・ザ・リング』や『ラスト・サムライ』はニュージーランドで撮影されたりと、ハリウッド映画がハリウッド以外の場所で撮影されることは当たり前になっている。『エイリアン』や『スターウォーズ』のスタジオ撮影は、ロンドンで撮られたという記憶がある。やはり、物価や人件費の面で有利なのだろう。特に、人件費については、アメリカではユニオンが強くて、労働条件や最低賃金などがきっちりと決まっているので、出費も大きいのだろう。
娘と、今は亡き妻の父親と共にルーマニアを訪れたセガールは、誰も彼もが敵という四面楚歌状態に陥る。
しかも、娘は誘拐、義父は爆殺されてしまう。身に覚えのない殺人ウイルスのデータを持っていると思われたセガールは、CIA、ルーマニア警察、犯罪組織に追われながらも、娘を取り返すべくルーマニアの街を疾走することとなる。
格闘シーンは少ないが、やはりセガールの動きにキレが戻ってきている。敵へのラリアットもなにやら久しぶりだ。
ラストはあっけなく銃撃戦で終わるかと思いきや、どんでん返しが待っている。
そして、セガール必殺の気功術が、その威力を発揮する。これがもう、北斗神拳的破壊力。内気功ってやつか?
それほどだれることなく95分を観ることが出来た。
殺人ウイルスのことなどどうでもよくて、ひたすら「娘を返せ」という思いだけで戦い続けるセガールが良い。やはり、主人公の目的がはっきりしていると分かりやすいのだ。