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『ツイン・ピークス』 徹頭徹尾バカなのだ

B000TXR2M2.jpg『ツイン・ピークス』(1990~1991) TWIN PEAKS アメリカ

監督:デヴィッド・リンチ、マーク・フロスト、ダイアン・キートン、ジェームズ・フォーリー、スティーヴン・ギレンホール 製作総指揮:デヴィッド・リンチ、マーク・フロスト 企画:デヴィッド・リンチ、マーク・フロスト 音楽:アンジェロ・バダラメンティ
出演:カイル・マクラクラン、マイケル・オントキーン、ジョアン・チェン、パイパー・ローリー、シェリル・リー、シェリリン・フェン、 オードリー・ホーン、ジェームズ・マーシャル、ララ・フリン・ボイル

 さて、サイトの傾向としてはちょっと外れるデヴィッド・リンチ作品を取り上げてきたのは、この『ツイン・ピークス』のシーズン2がDVD化され、レンタルしてきて観たからなのだ。
 初めて『ツイン・ピークス』を観たのは大学5年生の時。(何だよ、5年生って!)すでに卒業した先輩の実家に遊びに行って、wowowの放送で途中の一話を観た。放送は日本語吹き替えで、ある男がインディアンの扮装をしてウーワァオとか叫んでいた。
 その時は、「なんだこりゃ」と思ったが、後にレンタルビデオで観てすっかりはまってしまって、ついにはレンタル中古落ちの全巻を購入することになる。後に金欠で売ってしまったけどな。

 女子高生の死体が発見され、その捜査のためにFBI捜査官デイル・クーパー(カイル・マクラクレン)が製材と刊行から成り立っている小さな田舎町ツイン・ピークスを訪れるところから物語は始まる。
 前半はそれっぽいミステリーとして話は進むが、クーパーの夢に巨人(『メン・イン・ブラック』でウエイターに化けたバグに殺される人なんだな、多分。『アダムス・ファミリー』の執事役なのは確実なんだが)が現れる辺りから方向性が怪しくなって、宇宙からの通信を調べている空軍の軍人やら、すっかりイカれちまった元FBIの殺人鬼が現れて物語はすっかりシッチャカメッチャカ。
 ところが、そのシッチャカメッチャカぶりが楽しいんだな、これが。
 犯人が誰だったとか、ラストにはどういう意味があるんだとか、どうでもいいじゃん。楽しいんだから。
 夢の中で小人が登場するシーンなどはリンチ節炸裂で、あの小人の歩き方は無意味に真似したもんだ。フィルムの逆回しなんだよな、あれ。
 意味なくデヴィッド・リンチ自身もクーパーの上司役として登場して、耳の悪い男という役柄なのでやたら大声でわめきたてる。思うに、演技力の無さをごまかすためなんじゃないだろうか。
『X-FILES』のフォックス・モルダーことデヴィッド・ドゥカヴニーの女装も楽しい。
 登場人物の大半がイカれていて、ほんとバカばっか。

 やっぱね、意味なんか分からなくても良いんだよ。
 観ている間に楽しければそれでOK。ノープロブレムなんだよ。
 リンチは様々な謎を投げっぱなしで収拾していないが、それはそれでいいんじゃない?
 広げた風呂敷を畳まなくても、最初っからそういう意図なら問題なし。
 これは、広げた風呂敷を畳めなかったのとはまったく違う。観客を混乱させるのも、納得させないのも、そもそもそれがリンチの思惑なんだろう。
 つまりは、バカだ。リンチってバカだよね、全作を通してさ。

 ともあれ、チェリーパイ食いたいなぁ。食いたい、食いたい。

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