『プロデューサーズ』(1968) THE PRODUCERS 88分 アメリカ
監督:メル・ブルックス 製作:シドニー・グラジエ 脚本:メル・ブルックス 撮影:ジョセフ・コフィ 音楽:ジョン・モリス
出演:ゼロ・モステル、ジーン・ワイルダー、ケネス・マース、ディック・ショーン、リー・メレディス、クリストファー・ヒュウェット、アンドレアス・ヴォウスティナス、エステル・ウィンウッド、レニー・テイラー、ビル・ヒッキー
WOWOWでメル・ブルックス特集をやっているので、便乗企画としてうちもメル・ブルックス特集。
まぁ、そのうちやろうとは思っていたのでちょうどいい。
最近、リメイクされたので『プロデューサーズ』という名前を知っている人も多いと思うが、それのオリジナル版。メル・ブルックスの監督第一作だ。
リメイク版はミュージカルとなっていたが、こちらはノーマルな映画。主人公が雇う秘書がただのお色気担当だったりと、多少異なる点はあるが、基本ストーリーは一緒。
演劇プロデューサー(ゼロ・モステル)の帳簿を調べに来た会計士(ジーン・ワイルダー)が、資金を集めるだけ集めて安いコストで劇を作り、その劇を失敗させれば出資者に利益分配をしなくていいので、差額で大もうけというアイディアを思いつく。
会計士は真面目な男で、何の気は無しに口にしただけなのだが、落ちぶれたプロデューサーはその案に飛びついて、最低の脚本、最低の演出家、最低の役者で最低のミュージカルを作る。
ドイツ人の脚本家が書いたヒットラー礼賛の、その名も『ヒットラーの春』だ。
プロデューサーは、最後のロマンスを求める年老いた未亡人達とデートを重ねて、出資を仰ぐ。
巨漢で化け物じみたゼロ・モステルとヨボヨボのバアさんが、公園でかくれんぼをしたり、バイクで暴走したりするシーンが、笑えつつも、なんか良い感じ。
ところが、その最低のミュージカルは初日で不人気のあまり1日で打ちきりになってしまうはずだったのだが、彼らの目論見はまったく予想外の方向へと進んでいく。
リメイク版はミュージカルなので、観ていて楽しいが、映画のテンポとしてはこちらの方が上だろう。
化け物じみたゼロ・モステルと、神経過敏症なジーン・ワイルダーの息も合っている。
ユダヤ人であるメル・ブルックスが、ヒットラーとナチを徹底的にコケにした、反ナチ映画でもあったりする。
この作品はアメリカでヒットし、アカデミー脚本賞を取ってしまった。
脚本を書いたのはメル・ブルックスなので、つまりはメル・ブルックスの家に行くとオスカー像がどっかにあるはずだ。
アカデミー賞を取ったことなど気にもしていない、メル・ブルックスのその後の更なるバカっぷりを見ると、やはりただ者ではない。