『マルクスの二挺拳銃』(1940) GO WEST 81分 アメリカ
監督:エドワード・バゼル 製作:ジャック・カミングス 脚本:アーヴィング・ブレッチャー 撮影:レナード・スミス 音楽:ジョージ・ストール
出演:グルーチョ・マルクス、ハーポ・マルクス、チコ・マルクス、ジョン・キャロル、ダイアナ・ルイス、ロバート・バラット
前にも書いたことがあるが、『マルクスの二挺拳銃』との出会いは唐突だった。
今は無き愛知県半田市の東宝系洋画劇場へ『プロジェクトA2』と『漂流教室』の二本立てを観に行ったら、さらに『マルクスの二挺拳銃』が加わった三本立てだったのだ。
時期としては夏休みだったので、特別企画だったのだろうか。
その映画館で、他にその様な組み合わせがあった記憶はないので、なんでそんなことをやったのかは、今となっては不明なままだ。
「さーて、マルクス兄弟を観に行くか」と思って出会ったのではない。まったく予期していなかったところで、初めてマルクス兄弟と遭遇したのだ。
話しには聞いていたが、「これがマルクス兄弟かっ!」と、ギャグの連打とパワーに打ちのめされる結果となった。
時代は1870年。
東部からグルーチョ、チコ、ハーポが、成功を夢見て西部へとやって来る。
チコとハーポは金を掘り当てるため、グルーチョはインチキ臭い商品を売り歩くためだ。
そして、鉄道が通る予定地となった『死者の谷』の権利書を巡って、悪の西部男を相手に、若くて善良な男女を助けることとなる。
ストーリー自体は、いつものマルクス兄弟物だが、終盤の疾走する機関車でアクションとギャグが繰り広げられ、スケールの大きな物となっている。
線路を外れて、農家の敷地内でメリーゴーラウンドのように回って走る機関車や、その屋根の上でのアクション。
連結器を外された客車の間を、ハーポが手と足で繋いで、その身体がどんどん伸びていくギャグなどが楽しい。
機関車の燃料である薪が無くなってしまって、代わりに貨物室の荷物から、ついには斧で客車を解体していって燃やしてしまうギャグは、『80日間世界一周』や『シャーロック・ホームズの素敵な挑戦』でも使われているが、オレが観た中で一番古いのは多分この作品。
マルクス兄弟後期の作品としては、中だるみも少なく、お勧めの一本。
しかも、DVDは次回作となる『マルクス兄弟デパート騒動』の二本収録でお得だ。両面一層は止めて欲しかったけどね。