『死霊伝説 セーラムズ・ロット』(2004) SALEM'S LOT 181分 アメリカ
監督:ミカエル・サロモン 製作:ブレット・ポップルウェル 製作総指揮:ジェフリー・M・ヘイズ、マーク・ウォルパー 原作:スティーヴン・キング 脚本:ピーター・フィラルディ 撮影:ベン・ノット 音楽:パトリック・キャシディ、リサ・ジェラード、クリストファー・ゴードン
出演:ロブ・ロウ、ドナルド・サザーランド、アンドレ・ブラウアー、サマンサ・マシス、ロバート・マモーネ、ダン・バード、ルトガー・ハウアー、ジェームズ・クロムウェル、アンディ・アンダーソン、ロバート・グラブ、スティーヴ・ヴィドラー
スティーヴン・キング初期の正当派吸血鬼小説『呪われた町』のテレビ用映画化。1979年にはトビー・フパー監督によって『死霊伝説』としてすでに映像化されているのでこれで二度目だ。
今回の映像化にはキング自身はあまり深く関わってはいないようで、脚本も他人だし特別出演もじっくり観てみたがみつからなかった。監督のミカエル・サロモンは撮影監督あがりで主にTV界で活躍している人のようだ。これだけの作品がつくれるのならば、劇場用映画にも挑戦して欲しい。
主人公の作家(ロブ・ロウ)が少年時代に怖ろしい体験をした邸宅を題材に小説を書こうと故郷の小さな町に帰ってくるが、その館は古美術商を名乗る二人組の男によって買われてしまっていた。そのうちの一人(ドナルド・サザーランド)は人々の前に姿を現すが、もう一人は誰一人として会ったことがない。
そしてある意味ではその時点で町はもう死んでいた。残っているのは血の惨劇だけだ。
吸血鬼の弱点は太陽の光と十字架、木の杭に聖水というのはよく知られているが、他には流れている水を渡れないとか、招き入れてもらわないとその家に入れないなどもある。意外に弱点が多い奴だ。この「招き入れてもらわないとその家や土地に入れない」という設定が上手く使われている。夜になるとコウモリに化けた吸血鬼が窓から入り込んで美女の血を吸うというのは細かいことを言うと嘘になるのだろう。ティーンエイジ吸血鬼映画の『ロストボーイ』でもこの設定は使われていた。吸血鬼と比べると格下の扱いになりがちな狼男だが、弱点は銀の銃弾だけ。口さけ女は「ポマード」
ま、あれだな。誰も部屋に入れようとしないひきこもりは吸血鬼の餌食にならないと。食生活や運動・健康面から見てもちと血が不味そうだし。
エンディングのカットが印象的で、ある部屋を真上から写したカメラがどんどん上へ上へとあがっていく。スタジオに吹き抜けのセットを作ったのをCG加工したのだろう。そこにザ・ローリングストーンズの楽曲『Paint It Black』がかかる。音楽はあまり詳しくないがアレンジも違うようだし他のバンドによるカバーだろう。これが偉く格好いい。今度のカラオケで歌おうと英語の歌詞を練習中だが、いざとなったら忌野清志郎によるカヴァー曲『黒く塗れ』を歌うか。
主演のロブ・ロウは悪くない。過去のトラウマと向かい合おうとして更なる恐怖に出会い途惑いながらも戦う役を上手く演じている。
吸血鬼役のルトガー・ハウアーは色素の薄い目などの見た目からしてはまり役。ちょっと太ってるかなという感じはあるが許容範囲だ。トビー・フーパー版では『吸血鬼ノストラフェ』風メイクだったが、今度は牙が生えていたりする以外は素顔のまま。さすがに怖い。
吸血鬼のパートナーというか手下のドナルド・サザーランドはフサフサとした白いヒゲを生やして存在感はあるが、出番的にはあまり美味しいシーンがない。ちともったいなし。