『スティーブン・キングの 悪魔の嵐』(1999) STORM OF THE CENTURY 262分 アメリカ ビデオ版タイトル『ストーム・オブ・ザ・センチュリー』
監督:クレイグ・R・バクスリー 製作総指揮:スティーヴン・キング、マーク・カーライナー 脚本:スティーヴン・キング 撮影:デヴィッド・コンネル 音楽:ゲイリー・チャン
出演:ティム・デイリー、コルム・フィオール、デブラ・ファレンティノ、ケイシー・シーマツコ、ジェフリー・デマン、ジュリアンヌ・ニコルソン、ディラン・クリストファー、ベッキー・アン・ベイカー、スペンサー・ブレスリン
舞台はメイン州の住民数百人程度の島。中盤でセリフにドロレス・クレイボーン(『黙秘』の主人公)の名前が出てくるが、どうやら同じ島ということらしい。
その島に100年に一度の嵐がやってくる。そしてその嵐が近づく中、狼の形をした銀の握り手の杖を持った男が島に現れ、まずは老婦人をその杖で殴り殺す。そこから始まる怪奇な事件。男の正体は人間なのか、それとも邪悪な何かなのか。
スティーヴン・キングが書き下ろした脚本で製作されたテレビ用映画。
謎の男は催眠術のように人を操ったりもするが、それよりも恐ろしいのが島の人間たちがそれぞれ心の底に隠してある罪を読み取って暴露してしまうことだ。100年に一度の嵐という舞台設定の中、男は体ではなく人々の心を操つる。これまでは一致団結して困難に立ち向かってきた彼らは、間違った方向へと団結してしまう。その結果は誰の心も救われない悪夢への道だった。ただ残されのは謎の言葉「クロートン(CROATON)」。 誰が善で誰が悪か、そもそもその選択に正解はあるのか。観た人それぞれに感じるところがあるだろう。
モンスターもはっきりとした超常現象も用いずに、男の言葉とそこに隠された罠に追い込まれていく島民が恐ろしさを感じさせず、前編後編合わせて262分を飽きることなく見せてくれる。
監督のクレイグ・R・バクスリーはその後キング脚本の『ローズ・レッド』『キングダム・ホスピタル』などを手がけるが、個人的には1980年代後半の『アクション・ジャクソン』などでテンポの良い痛快アクション映画で印象に残っている。
キングの出演シーンについてはちょっと自身がないのだが、テレビのニュースキャスターをして1カット出ているようだ。テレビ画面はアップにならない上、ブラウン管が割れて右半身しか映っていないが多分そうだと思う。
「ブラウン管が割れてるのになんで映像が映るんだよ」というつっこみもあるだろうが、一応ちゃんと説明されている。