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『ブロス/やつらはときどき帰ってくる』 安らかに眠ってられないやつらがいる

B00005H4AS.jpg『ブロス/やつらはときどき帰ってくる』(1991) SOMETIMES THEY COME BACK 97分 アメリカ

監督:トム・マクローリン 製作:マイケル・S・マーフィ 原作:スティーヴン・キング 脚本:ローレンス・コナー、マーク・ローゼンタール 撮影:ブライアン・イングランド 音楽:テリー・プルメリ
出演:ティム・マシスン、ブルック・アダムス、ロバート・ラスラー、クリス・デメトラル、ロバート・ハイ・ゴーマン、ウィリアム・サンダーソン、ニコラス・サドラー

 キングの短編小説の映画化。前回の『IT/イット』のおそよ1/40か1/50ぐらいの長さだろうか。やはり短編の方が映画向きだ。だからってこいつが良作って訳ではないが。

 少年時代に、列車トンネルの中で不良にナイフで兄を刺し殺され、その直後に不良たちは車ごと汽車に跳ね飛ばされて死ぬ。
 そんなトラウマを持つ教師が事件のあった小さな田舎町に20数年ぶりに妻と息子を連れ職を求めて戻ってくる。町の高校に採用された彼は、どうやら前にいたシカゴの学校で暴力事件か何かを起こした様子。でもそれなりに今の学校でフットボールチームの選手など問題児を相手にがんばっている。
 そんな中、彼の担任クラスの生徒が一人事故死する。代わりに転入生が配置されるが、その転入生は彼の兄を殺した不良の一人だった。20数年前と同じ姿に戸惑う主人公だが、事件はそこで終わらずに今度は女生徒が自殺に見せかけて殺される。そしてまた新たなる転入生がやってきた。

 主人公に恨みを持つ不良たちが一人また一人と現世に甦ってくる。だからタイトルは『SOMETIMES THEY COME BACK(やつらはときどき帰ってくる)』だ。
 生徒たちが殺される事件では明らかに主人公が疑われるべき要素が多いので、そのため警察に疑われるとか、校長からしばらくの間自宅謹慎を命ぜられるなどがあるかと思ったが、あっという間に犯人は主人公以外の誰かと判明して自由の身。
 不良たちの運転する車が主人公と犠牲者以外には見えないという設定は面白いのだが、あまり有効に活用されないままなのが残念だ。
 ストーリー的には原作とかなり異なっていて、生徒が一人死ぬ毎に不良が一人生き返ってくるところぐらいで、エンディングもハッピーエンドの映画に比べて原作では主人公はほぼすべてを失ってしまった上に含みを持たせた終わり方だ。どちらがキングっぽいかといえば、当然だが原作の方である。
 不良たちがなぜ甦ってきたかについてまるで説明がないのもキング風。

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