『地獄のデビル・トラック』(1986) MAXIMUM OVERDRIVE 98分 アメリカ
監督:スティーヴン・キング 製作:マーサ・シューマカー、ミルトン・サボツキー 原作:スティーヴン・キング 脚本:スティーヴン・キング 撮影:アルマンド・ナンヌッツィ 音楽:AC/DC
出演:エミリオ・エステヴェス、パット・ヒングル、ローラ・ハリントン、イヤードリー・スミス、ジョン・ショート、J・C・クイン、ジャンカルロ・エスポジート、スティーヴン・キング
ついにキング自身がメガホンを撮った!
駄作だと思われがちですが、これはホラー映画じゃありません。バカ映画にしてコメディ映画だからこれでいいのです。
銀行のATMでお金をおろそうとして画面に「YOU ARE ASSHOLE」と表示され、「何じゃこれ?」と首をかしげているスティーヴン・キングのアップがオープニング。観てるこっちが「何じゃこりゃ?」ですが、コメディだと思えばそれも納得。
跳ね上げ橋が操作もしていないのに勝手に持ち上がり、境目から落ちるトラックの映像がスロー。スローかよ、わはは。そしてトラックの荷台から飛び散るスイカ、スイカ、スイカ。滑り落ちるバイクライダーもスロー。
巨大彗星の尾に地球が飲み込まれ、その影響か機械類が意志を持って勝手に動き出し人間を襲う。中でも目立つのはタイトルにもなっている大型トラックの集団。そしてドライブインに立てこもった人々が主人公となって物語は進む。
主人公はオレの好きなエミリオ・エステヴェス。ひねくれて反抗的な目つきが魅力的だ。普段はドライブインの調理人だが、事件が起こればご都合主義で地下から大量に出てきた武器を使ってトラックを吹き飛ばしたり、下水管の中をクソまみれになって這いずり回る大活躍。爆発するトラックはもちろんスロー映像だ。
ちなみにキング原作の『デッドゾーン』と『炎の少女チャーリー』に出演しているマーチン・シーンは実の父親で、チャーリー・シーンは弟である。
少年野球チームのコーチが、試合に勝ったご褒美に子供たちにジュースを買ってやろうとすると、自販機の取り出し口から缶ジュースが勢いよく飛び出してコーチの股間を直撃する。笑う子供たち。
次は苦痛に身をかがめたコーチの腹部に一撃。そしてついに膝をついたコーチの額に命中しボコンと陥没する。さすがに何事かとざわめく子供たちに向かって自販機がジュースを乱射。バタバタと倒れていく子供たち。
そんな中、後で主人公たちに加わる少年はキャッチャーマスクで身を守る。笑って良いのかちょっと迷うがやはり笑う。自転車で逃げようとした友達はローラー車にプチッと押しつぶされる。さすがキング、子供にも容赦しない。
ラストは字幕で事の顛末が語られる。
「地球の衛星軌道上に大型UFOがいて、それを発見したロシアの“気象衛星”がたまたま持っていた核ミサイルで撃破した。そして彗星の尾から地球が出ると事件は治まったのである」
・・・何じゃそりゃ。でもって大爆笑。
ちなみに映画館で観ました。青春時代の忘れられない思い出である。