『スティーヴン・キング/地下室の悪夢』(1990) GRAVEYARD SHIFT 87分 アメリカ
監督:ラルフ・S・シングルトン 製作:ウィリアム・J・ダン、ラルフ・S・シングルトン 製作総指揮:ボニー・シュガー、ラリー・シュガー 原作:スティーヴン・キング 脚本:ジョン・エスポジート 撮影:ピーター・スタイン 視覚効果:アルバート・ホイットロック 音楽:アンソニー・マリネリ、ブライアン・バンクス
出演:デヴィッド・アンドリュース、ケリー・ウルフ、スティーヴン・マック、ブラッド・ドゥーリフ
田舎町に古びた紡績工場があった。
ネズミが大量にはい回る地下室にたった一人で深夜勤務をする職員が、度々事故にあったり行方不明になっていた。
そして工場が休みになる独立記念日の週を利用して地下室を大がかりに清掃することとなった。独立記念日は7月4日と暑い盛りなので昼間ではなく夜から明け方の勤務だ。
消防車のような放水ホースで地下室を洗い流していく内に、さらに下の階へと通じる落とし戸が見つかる。ドラクエなどのRPGならば「チャラララ~」と音楽が鳴るシーンだ。
工場長もその存在を知らなかった地下二階へと進んでいく作業員たちをモンスターが待ちかまえていた。
軽食堂や埃まみれネズミだらけの工場地下室を舞台にアメリカのプアホワイトの様子が描かれる。キングの小説は成功した大金持ちよりも中流や下流階級の人を主人公にした物が多いが、これもその一つだ。
地下二階が迷宮のようになっていて大量の人骨が山となっているが、あれはそれまでに工場から行方不明になった人たちの物だろうか。100人分はゆうにありそうだ。
そして唐突にモンスターが現れる。巨大なコウモリに似たそいつが作業員に襲いかかり一人また一人と殺していく。ネズミが突然変異したのか、悪魔の手先なのか。このモンスターの正体が何なのかは最後まで不明なままだ。
とにかくいろんな謎が出てくるが、ほぼ未解決なまま映画は終わる。原作の短編小説はもっと投げっぱなしだが。
全体的に掘り下げが浅くて、モンスターに怖ろしさをあまり感じないし、それ以上に主人公たちの性格設定が中途半端で深みがない。大学出であちこちを渡り歩いては仕事に就いている主人公や、傲慢で思いやりのない工場長などもったいない使われ方だ。
ホラー映画としても平凡で魅力に欠ける。