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『透明人間』(1992) 透明人間生活も苦労が多い

B000FQW0AW.jpg『透明人間』(1992) MEMOIRS OF AN INVISIBLE MAN 99分 アメリカ

監督:ジョン・カーペンター 製作:ブルース・ボドナー、ダン・コルスラッド 製作総指揮:アーノン・ミルチャン 原作:H・F・セイント 脚本:ロバート・コレクター、デーナー・オルセン、ウィリアム・ゴールドマン 撮影:ウィリアム・A・フレイカー 音楽:シャーリー・ウォーカー
出演:チェヴィー・チェイス、ダリル・ハンナ、サム・ニール、マイケル・マッキーン、スティーヴン・トボロウスキー、ジム・ノートン、パトリシア・ヒートン、バリー・キヴェル、リチャード・エプカー、ロザリンド・チャオ

 透明人間になってみたいと思ったことがある人は多いだろう。特に男性。
 あんなところに入り込んでみたり、そんなことをしてみたり。
 でも、透明人間の生活は苦労ばかりでいいことなんてないんだよ。

 原作はH・F・セイントの『透明人間の告白』という小説。ずいぶん昔に読んだきりだが、ある事故に巻き込まれて透明人間になってしまったビジネスマンの苦労をコミカルに描いていて面白かった。
 映画化の話を聞いたときにこの小説にカーペンターは向いてないだろと思っていた。
 ところが出来上がった作品を観てびっくり。原作のイメージをちゃんと残した娯楽作になっている。でも、カーペンターぽさがまるでない。ジョー・ダンテ監督作と言われれば信じてしまいそう。
 透明人間になったチェビー・チェイスが雨に打たれることで輪郭が現れ、ダリル・ハンナと見つめ合う所など感動的だ。カーペンターに感動?そんなのあり?
 そもそもロマンスが苦手、というか興味がないんじゃないかというカーペンターがちゃんとロマンスをやっている。

 これは憶測だが、ここ数作の興行収益が振るわなかったようだから、一本ぐらい数字を稼げる映画を撮っておかねばということだったんだろうか。ほぼ毎年のように新作を撮っていたのに、前作『ゼイリブ』から4年ほど空いているのも気になる。
 だからといって義務感で撮っている感じではなく楽しんでいるのが伝わってくる、考えようによってはちょっと不思議な作品。

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コメント (2)

ネスカフェ:

その時期のことをカーペンターのインタビュー本で読んだのですが、父親の介護と子育てで忙しかったそうです。「スターマン」のようにアメリカ大陸をロケして回るのには、子供の成長を考えると相応しくないと考え、以降は自宅から遠くないロケ地でできる仕事を企画して、製作していたとのことです。あと、「ゼイリブ」などでの短い期間に脚本を書き上げ、撮影するスタイルはきつかったこともあり、4年間は充電だったようですね。
「透明人間」は私も好きな作品ですが、カーペンター本人は、スタジオの横槍がはいったため、この映画に関しては、あんまり満足してないそうですが、撮影監督を含め、トップクラスの人材と仕事ができたことは嬉しく、また、彼らの仕事ぶりには満足していたそうです。そう考えると、映画作りというのは、中々難しいものですね。
インタビュー本は「恐怖の詩学・ジョン・カーペンター」という本でアマゾンではユーズド1400円ぐらいで売られてます。読書の秋に是非。

ネスカフェさん
父親が育児のために仕事内容を変更するというのは、やはり家族を大事にするアメリカですね。
私の歳だと、小学生ぐらいの子供がいる知人もいますが、「仕事が忙しくて、ほとんど顔を合わせてないよ」なんて人もいますね。
だからって"家族だんらん法”なんてものを持ち出されても困りますが。
それにしても、父親がジョン・カーペンターというのはうらやましいです。

カーペンター作品としては色の違う『透明人間』ですが、やはり制作面で変化があったんですね。
確かに、企画段階から関わって、脚本も自分で書き、音楽もやってしまうカーペンターのやり方だと、毎年一作は考えるだにきつそうです。
子供が出来たり、父親の介護などで、生活面での変化も大きかったのでしょう。
今現在も充電中ということなんでしょうか。
そろそろフル充電で映画作りに帰ってきて欲しいところです。

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