『ニューヨーク1997』(1981) ESCAPE FROM NEW YORK 99分 アメリカ
監督:ジョン・カーペンター 製作:デブラ・ヒル、ラリー・フランコ 脚本:ジョン・カーペンター、ニック・キャッスル 撮影:ディーン・カンディ 音楽:ジョン・カーペンター
出演:カート・ラッセル、リー・ヴァン・クリーフ、アイザック・ヘイズ、ドナルド・プレザンス、ハリー・ディーン・スタントン、エイドリアン・バーボー、アーネスト・ボーグナイン、シーズン・ヒューブリー、オックス・ベーカー、トム・アトキンス、ジョン・ディール、ジェイミー・リー・カーティス
近未来。犯罪都市ニューヨークはすでに警察などの司直の手に負えない状態になっていた。そこでマンハッタン島の回りをコンクリートの壁で囲み、そこに犯罪者を閉じこめて巨大な刑務所にした。
中は一切管理されず、食料をヘリコプターで運び入れるだけ。この刑務所のルールは簡単。
「一度入ったら出られない」
そのマンハッタン刑務所にテロリストに乗っ取られた大統領専用機エア・フォース・ワンが墜落。アメリカは他国と戦争中のためなんとしても大統領を救出しなければならない。
そこで選ばれたのが史上最悪の凶悪犯スネーク・プリスケン(カート・ラッセル)だった。左目をアイパッチで覆ったこの男は刑務所所長によって体内に爆弾を埋め込まれた。タイムリミットは23時間。地獄のマンハッタンから無事に大統領を連れて脱出することができるのだろうか。
ある都市の再開発地区で大々的にロケを行ったり、墜落した大統領専用機の実物大模型が広場で燃えていたりとこれまでの作品と比べ金がかかっているのが実感できる。
それでいてマンハッタンのビル街を描いたワイヤーフレームCGは、実はCGではなくて真っ黒なミニチュアに必要な部分だけ線を引いて撮影した物。他にもいろいろと予算をなるべく使わずに最大限の効果を上げるべく、SFXには様々な工夫がされているそうだ。
登場するシーンは夜景か屋内ばかりで、これも最大限の効果を上げている。
カート・ラッセルにリー・ヴァン・クリーフなど出演者も一気にランクアップ。嬉しい人にはとても嬉しいキャスティングだ。
ただ、脇役の使い方がもったいない。ヒロインかなと思った女性があっという間に死んでしまうし、ハリー・ディーン・スタントンやアーネスト・ボーグナインもこれだという見せ場がないまま死んでしまう。
スネークは一匹狼で他人に頼らなければ助けもしないのか。
サブマシンガンで壁を点線状に打ち抜いて、体当たりでブチ抜くシーンや、リングの上で大男と戦うシーンを除くと、意外に派手なアクションは少ない。大ボスとの対決ではおいしいところを大統領(ドナルド・プレザンス)に持って行かれてしまう。
刑務所の中はいくつかの勢力に分かれているようだ。比較的平和な暮らしをしているアーネスト・ボーグナインのような人物もいれば、人狩りをして食料として食っている連中もいる。
映画には登場しなかったがカーペンターの脚本はもっと奇妙な奴らがいたに違いない。
マンハッタン島を巨大な監獄にしてしまうという大胆なアイディアとスネークのキャラクター造形にジョン・カーペンターの才気がほとばしっている。
コメント (2)
中3か、高1のとき、『そら見えたぞ、見えないぞ!』(スゴい題名だ)というディズニー映画を観て大笑いしました。
それから10年後、24~25歳になっていた私は ブロンソンやイーストウッドらが主演する男くさいアクション映画をよく観ていました。そのうちの1本が『ニューヨーク1997』。
この映画で初めて名前を聞いたカート・ラッセルという俳優は早速 お気に入りリストに登録。『そら見えたぞ、見えないぞ!』の主演がK・ラッセルだと知ったのはもっと後のことです。
『1997』のラストでS・プリスキン(ラッセル)がカセットからテープを引き出して捨ててしまうシーンが記憶に残っていますが、実際の97年だったらカセットテープはだいぶ廃れてますよね?
古いSFではこんなことがよくあって、50年代に書かれたハインラインの小説を読んだとき(読んだのは70年代ですが)、宇宙船の中で計算尺(!)を使ってましたぜ。
10年前に『エスケープ・フロムL.A.』という映画が公開されると聞いて、「これはもしや『ニューヨーク1997(Escape from New York)』の続編では?」と思いましたが、案の定。『ハロウィン』の続編も『ブギーマン』というタイトルで公開されましたが、大ヒット作だったら前作との関連がすぐにわかるタイトルをつけませんか? 『スター・ウォーズ』や『ターミネーター』だったらあり得ないですよね?
「ああ、カーペンターはやっぱりマイナーなのか」と隠れカーペンター・ファンの私は溜め息をつく。
Posted by: 宇都城久 | 2007年01月29日 01:17
日時: : 2007年01月29日 01:17
『ハロウィン2』が『ブギーマン』になった理由はやはり日本におけるハロウィンというイベントの知名度が低いからですかね。
最近では時期が近くなるとコンビニなどでジャック・オー・ランタンなどのグッズを見かけるようになりましたが、あまり盛り上がってはいない様子。
Posted by: 東森時音 | 2007年01月30日 00:13
日時: : 2007年01月30日 00:13