『アイ・スパイ』(2002) I SPY 96分 アメリカ
監督:ベティ・トーマス 製作:マリオ・カサール、ベティ・トーマス、ジェンノ・トッピング、アンドリュー・G・ヴァイナ 製作総指揮:デヴィッド・R・ギンズバーグ、マーク・トベロフ、ウォーレン・カー キャラクター創造:モートン・ファイン、デヴィッド・フリードキン 原案:コーマック・ウィバーリー、マリアンヌ・ウィバーリー 脚本:デヴィッド・ロン、ジェイ・シェリック、コーマック・ウィバーリー、マリアンヌ・ウィバーリー 撮影:オリヴァー・ウッド 編集:マット・フリードマン、ピーター・テッシュナー 音楽:リチャード・ギブス
出演:エディ・マーフィ、オーウェン・ウィルソン、ファムケ・ヤンセン、マルコム・マクダウェル、ゲイリー・コール、ヴィヴ・リーコック、フィル・ルイス
普通、スパイといえば寡黙なタイプが多いが、エディ・マーフィーがやるということでしゃべくりで相手を煙に巻くのかと思ったら、エディはボクシングのチャンピオン役だった。大統領の依頼により本物のスパイ(オーウェン・ウィルソン)をハンガリーに潜入させ要人に接近させるための手伝いをするのだ。
もちろん、エディ・マーフィーがそれだけですますはずはなく、最後まで騒動の中心にいてしゃべくりまくることになる。
スパイ映画というよりは相棒コメディと思って観た方が楽しめそうだ。
60年代のTVシリーズが原作だそうだが、そちらは観たことがなく、エディの役柄がスパイだったのかボクサーだったのかは不明。
映画においてボクサーである理由はあまりない。素直に白人と黒人のスパイコンビでもよさそうなものだが、後半のハンガリーでのタイトル防衛戦でエディに格好いい見せ場があるからいいか。あの一発は決まってる。
エディはやたらとスパイの秘密兵器に興味を持つので、ひょっとしたらスパイ映画マニアという設定でもあるのかも知れない。
敵から逃げ回ったあげくに二人は下水道に潜り込んで夜が明けるのを待つ。その間にお互いのことを相互カウンセリング状態で話し合って、それまで反発しあっていたのが仲良くなる。
しかし、その後任務に失敗し、互いの関係がまたおかしくなったときに、今度は路地裏で殴り合いを始め、そして関係を取り戻す。話し合いと殴り合いという言葉と拳の二種類の会話が面白い。
ただし、殴り合いの方はすぐに警察がやってきて止められてしまう。いっそのこと『ゼイリブ』ぐらいまでやってほしかった。
ラストは誰が敵で誰が味方か混乱しまくって、誰を信用すればいいのか分からない。スパイ世界の複雑さを感じさせる?
エディ・マーフィーのしゃべくりは最近ちょっと耳障りだったが今作では快調で、オーウェン・ウィルソンとのコンビもしっくりきている。
アクションに派手さはないが、コメディ映画としては充分だろう。