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『0011ナポレオン・ソロ2』 もちろんこのスパイたちだって帰ってくる

245366.jpg『0011ナポレオン・ソロ2』(1983) RETURN OF THE MAN FROM U.N.C.L.E. 97分 アメリカ

監督:レイ・オースティン 製作:マイケル・スローン 脚本:マイケル・ショーン 撮影:フレッド・J・コーネカンプ
出演:ロバート・ヴォーン、デヴィッド・マッカラム、ジョージ・レーゼンビー、パトリック・マクニー、トム・メイソン、ロイス・ド・バンジー、ゲイル・ハニカット、キャロリン・シーモア

 007シリーズのヒット後にいくつものパクリ作品が作られたが、その中でも上質な方だと思う。知名度も高いので知っている人も多いだろう。
 TVシリーズとしてスタートしたが、大人気のため後に何度か映画化された。もっとも、オレが観たのはTVシリーズの方だけ、しかもそれほど数は観ていない。
 唯一まともに観たのがこの『0011ナポレオン・ソロ2』だ。長編だが映画ではなくTVムービーである。だからあまり金はかかっていない。
 TVシリーズでの敵はスラッシュという悪の組織だった。ついにそのスラッシュを壊滅させ、秘密結社アンクルを引退して今はそれぞれ悠々自適な生活を送っているソロとイリア。しかし、スラッシュが再び動き出し、核兵器で世界相手に身代金を脅迫してきた。そこでアンクルはスラッシュと戦うためにソロとイリアを現場復帰させた。
 いくら敏腕スパイだったとはいえ、それは過去の話。果たして二人は世界を救うことが出来るのだろうか。

 TVシリーズの方は当初比較的シリアスに始まったのだが、次第に単なる脇役だったイリアが相棒になるまで比重が高まった。そしてソロとの掛け合い漫才的要素が増えていき、加速度的にコメディ度が強くなった。
 コンビ物ではよくあることだが、イリア(デヴィッド・マッカラム)の人気が主役のナポレオン・ソロ(ロバート・ヴォーン)を上回ってしまい、二人はカメラの前以外では不仲だったという説もある。お笑いコンビか、あんたらは。

 ロバート・ヴォーンは好きな俳優で、大統領や副大統領、軍の総司令官など偉い人物を演じさせたら一番だろう。ちなみに次点はマーティン・シーン。『荒野の七人』での黒い手袋をはめたガンマンなど渋かった。そしてそのキャラクターと扮装をほぼそのままでパロディ(パクリ?)映画『宇宙の七人』に出てしまう節操のなさとか好きだ。
 だが、シリアスが似合うヴォーンにとって、どちらかというと苦手なコメディでデヴィッド・マッカラムを相手に回してしまっては、確かにキツイ物があるだろう。

 役者としての比較だとヴォーンの方が格段に格が上なんだけどね。デヴィッド・マッカラムはイリア役か『大脱走』(1963)、あとはチャールズ・ブロンソンに女房のジル・アイアランドを寝取られたという印象しかない。

 この『ナポレオン・ソロ2』ではさすがに月日が過ぎただけあってとっくに雪解けしたようで、「久しぶりだな、イリア(矢島正明)」、「ナポさんこそ元気そうじゃないの。ちょっと髪薄くなっちゃったりした?あっ、ごめーん、気にしてたぁ(野沢那智)」てな感じでほのぼのとして、オリジナルのファン向け以外の何者でもないが、のほほんとして作品としての出来の善し悪しなど関係ない次元で楽しめた。
 唐突に「JB」というナンバープレートのアストン・マーチンに乗ったジョージ・レーゼンビー出てくるし。

 10年ほど前だっただろうか、「あの人は今?」的な番組にソロとイリアのコンビが出演していた。
 日本のスタジオに来たわけでもなく、アメリカで二人が揃ったわけでもなく、二人を中継で繋げるだけだったが、ボールペン型の小型通信機を使って、「オープン・チャンネルD」とかやり取りしてた。
 なんかちょっと泣けた。単に懐かしいでもなく、二人がこんな番組に出演させられていたからでもない。あの涙の意味は未だによく分からない。

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