『ダンジョン&ドラゴン』(2000) DUNGEONS & DRAGONS 107分 アメリカ
監督:コートニー・ソロモン 製作:トーマス・M・ハメル、キア・ジャム、コートニー・ソロモン 製作総指揮:ネルソン・レオン、ジョエル・シルヴァー、アラン・ゼマン 脚本:トッパー・リリエン、キャロル・カートライト 撮影:ダグラス・ミルサム SFX:ジョージ・ギブス 音楽:ジャスティン・ケイン・バーネット VFX:ジョアン・コリンズ・カーリー
出演:ジェレミー・アイアンズ、ジャスティン・ホウェリン、マーロン・ウェイアンズ、ゾーラ・バーチ、リチャード・オブライエン、ブルース・ペイン、ゾー・マクラーレン
古典テーブルトークロールプレイングゲーム(TRPG)である『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の映画化。昔は『ダンジョン&ドラゴンズ』って呼んでなかったか?映画のタイトルでは「s」が全部消えた。まぁいつものことだが、ダンジョン(迷宮)にしろ山のような数のドラゴンにしろ複数だろうに。
TRPGとはパソコンやゲーム機を使わずに、テーブルの上を舞台にしてダンジョンマスター(いわゆるゲームマスター)が世界とストーリーを作って司会進行役を行う。そこでプレイヤーが人間、エルフ、ドワーフといった種族と戦士、僧侶、魔法使いなどの職業を決めてキャラクターを作り、その役を演じてゲームを進める。役割(ロール)を演ずる(プレイ)からロールプレイング。
ドラクエやファイナル・ファンタジーだとプレイヤーは1人でパーティー全体を操作するが、TRPGでは自キャラ以外も人間が演じている。アニメにもなった『ロードス島戦記』はもともとパソコンゲーム誌『コンプティーク』の誌上で連載されたTRPGの紹介記事だった。わいわいがやがや楽しんでいる様子が感じられて面白そうだった。そのゲームも『ダンジョンズ&ドラゴンズ』をベースとしていたらしい。
最近は『ラグナロク・オンライン』や『FFXI』などMMORPGとしてインターネット上で展開されるRPGが人気だ。これだと使うのはパソコンやゲーム機だが、その世界には他人が操作するキャラクターが多数いて、コミュニケーションゲームでもあるようだ。興味はあるのだが、どうにも敷居が高い感じであまりやったことはない。
映画は『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのスケールを小さくして、ストーリーをお気楽にして、予算を減らしましたって感じ。
『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の世界観には『指輪物語』が大いなる影響を与えているとのことなので、似ているのは当たり前だろう。
主人公のリドリーは若き盗賊。黒人の相棒と組んで、ちんけな盗みを繰り返している。そんな彼らがある日、魔法大学へと盗みに入る。そこで一枚の地図を盗み出したことから大冒険に巻き込まれることになる。
盗賊に魔法使い(メイジ)に戦士。種族は人間にドワーフにエルフまで。もちろんドラゴンも空を飛ぶが、こいつらは鼻の穴のでかい豚顔で醜いだけであまり格好良くない。オレがこれまで見た中で、一番デザインが良かったのは『ドラゴンスレイヤー』(1981)のドラゴンだ。あれは凶悪そうで良かった。
主人公の盗賊は冒険の中で自らが持つ秘められた力と運命に気づくことになる。勇者を捜していたら自分が勇者だった。ドラクエにもあったなぁ、そういうの。
仲間に加わる女性エルフは黒人が演じている。ダっ、ダークエルフ?!
ジェレミー・アイアンズが悪の宰相を演じているが、髪を二八分けにしていてあまり邪悪そうには見えない。なんか、真面目でかちっとした人って感じ。背も低そうに見えるんだよな。
ラストの主人公と敵の行動隊長とによる剣での戦いは、『スターウォーズ 帝国の逆襲』のラストのよう。黒ずくめの格好をした悪の宰相と戦い初めてからは、ジェレミー・アイアンズがリドリーに向かって「私がお前に父だ」と言い出すんじゃないかとハラハラした。
それをいうと、ドラゴンとドラゴンの空中戦もスターウォーズのドッグファイトにそっくりだけどな。
比較的予算はかかっていないだろうが、CGIなどのSFXはなかなかがんばっているし、世界観もしっかり作られている。だが、演出がそれを活かすだけの力を持っていない。もったいなし。