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『ストリートファイター』(1994) ストIIコスプレ大会inタイランド

B0009J8EG4.jpg『ストリートファイター』(1994) STREET FIGHTER 102分 アメリカ

監督:スティーヴン・E・デ・スーザ 製作:エドワード・R・プレスマン 脚本:スティーヴン・E・デ・スーザ 撮影:ウィリアム・A・フレイカー 音楽:グレーム・レヴェル
出演:ジャン=クロード・ヴァン・ダム、ラウル・ジュリア、ミンナ・ウェン、ウェス・ステューディ、バイロン・マン、ダミアン・チャパ、ロシャン・セス、カイリー・ミノーグ、澤田謙也、ロバート・マモーネ、ジェイ・タヴァレ、グレッグ・レインウォーター、アンドリュー・ブリニアースキー、ピーター・トゥイアソソポ、ミゲル・ヌネズ・Jr、サイモン・キャロウ、グランド・L・ブッシュ

 前回紹介の『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』はバカ映画かと思って観に行ったら意外にしっかりした本格的な映画だった。そして『ストリートファイター』はジャン=クロード・ヴァン・ダム主演と言うことでド派手な格闘アクション映画かと思って観に行ったらバカ映画だった。

 監督と脚本は『ダイハード』の脚本家スティーヴン・E・デ・スーザ。さすがに頭を使いしっかりと書き込まれた脚本だ。ただし、その力のうち92.48%はいかにキャラクターたちにゲームでの服装をさせるかに使われている。そういえば『バトルランナー』の脚本家でもあるのか・・・
 原作はカプコンの格闘ゲーム『ストリートファイター』シリーズ。登場するキャラクターからすると『ストリートファイターII』の系統だろう。ゲーム中では白や赤の胴衣はまだしも、チャイナ服や相撲取り、腰に巻いた下着だけのインド人などが登場する。映画では最初はみんな普通の服装だ。それをどうやってコスプレ衣装にもっていくかが見所である。

 一番極端な例であるダルシムについて説明しよう。ダルシムとは先ほど紹介した腰巻きと首輪・腕輪だけを身につけたインド人で、ゲームではヨーガの修験者ということになっている。
 映画では修験者ではなく科学者だ。ダルシム博士である。当然裸同然のスタイルではなく、白い服を着ている。バイソン将軍に捕らえられて研究を強要されており、首かせ・手かせを鎖で繋がれている。演じているのはベン・キングスレーにちょっと似ていなくもないインド系の俳優で、ちゃんと髪の毛もある。
 それが終盤の騒動に巻き込まれて火災に遭い、服は焼け髪も燃えてスキンヘッドとなってしまう。首かせ・手かせは金属製なので燃えずに残っており、ほーらちゃんとゲームと同じ格好に。スティーヴン・E・デ・スーザの見事な手腕である。
 アメリカ映画と言うことで主人公はヴァン・ダム演ずるガイルに変更。ゲーム中の得意技サマーソルトキックもちゃんと使う。バク転しながら蹴るというこの技は、思えばヴァン・ダムのスクリーンデビュー作である『シンデレラボーイ』で悪役をやったときに、主人公の少年ジェイソンに決め技として食らわされた物だ。それをヴァン・ダムが主人公として使う日が来ようとは。ファンにとっては感慨深いものがある。
 春麗がちょっとオバサンになっていて可愛くない。代わりにキャミーが可愛いからいいか。ロシア人レスラーのザンギエフもバカで可愛い(?)。ダイナマイトを積んだトラックが自陣地に突っ込んでくるのをモニターで見ていて「チャンネルを変えろー」と叫んで、まわりの連中に「バカ?」って目で見られている。さらにはバイソンのイカれた演説に本気で感動していて、自分たちが正義の側でガイルたち連合軍が悪だと思い込んでいる。だがラストでは勘違いに気づいて主人公たちを助ける味のあるキャラだ。

 リュウの波動拳(両手をかめはめ波風に使う単なる突き)やケンの昇竜拳(極端なアッパー)などトホホ感があってある意味うれしい。
 敵の親玉バイソン(日本のゲームではベガという名だが、女性的な名前(琴座のベガね)と言うことでアメリカではバイソンに変更されている)が、『アダムズ・ファミリー』や『ルーキー』のラウル・ジュリアということで、ラストのヴァン・ダムとの死闘はアクション的には期待できない。そもそも、本格的な格闘アクションができる出演者があまりいない。アクション映画と言うよりもコメディ映画色の強いバカ映画だ。

『ストリートファイター』が実写で映画に登場したと言うことでは実はジャッキー・チェンの『シティハンター』(1993)の方が先。豪華客船の中にあるゲーム機が暴走して、なぜかジャッキーたちがゲームキャラに変身してしまい、戦うシーンがある。
 ジャッキーが変身するのは女性キャラの春麗。豪快にスピニンバードキック(上下逆さまになって足を開脚し、竹とんぼの様に回転しながら飛び回るキック)を放つ。ゲームの技を見事に映像化しているが、ジャッキー女装かよ。
 企画段階では『ストリートファイター』にはジャッキーも出演し、ヴァン・ダムと二枚看板になる予定だったそうだ。ひょっとしたらジャッキーの出演が不可能となった時点でアクション映画からバカ映画に変更されたのかも知れない。

 バイソンが操るコンソールがジョイスティックに6つボタンの『ストリートファイター』仕様となっているのはギャグなんだろうが、ガイルがバイソンの頭を鐘に叩き付けると「ゴーン、ゴーン」となるのは「ギャグ」なんだか「本気」なんだかちょっと微妙だ。バイソン軍の兵士は特撮ヒーロー物の悪役みたいだしなぁ。この微妙感がこの作品の魅力でもある。まぁ魅力かどうかも微妙だが。
『ストリートファイターII』は学生時代にダッシュの頃から遊んでいた。ちなみにダルシム使い。当時「塩釜口ダルシム」と言えば有名だった。オレの中では。世間では知らん。
 就職して会社の寮に入り、同期のヤツの部屋に遊びに行ったら『ストリートファイターII』の基盤があり、そいつをテレビに繋げてプレイしていた。結構高い金を出して買ったんだそうだ。
「そこまでしなくても、スーパーファミコン版があるじゃん」と言ったら、「そっちじゃ技の出るタイミングが微妙に違うんだ」と反論された。

 ラストカットは主人公側のキャラが全員揃って決めポーズでストップモーションに。
 苦労しただけあって、みんなゲームと同じ服装になっている。うむうむ。

 ちなみにハリウッドで再映画化の企画が進行中だそうだ。そちらでは春麗が主役になるとか。今度は香港辺りからちゃんとアクションのできる女優を起用してもらいたいものだ。エドモンド本田は曙でどう?

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コメント (2)

ネスカフェ:

東森さん

最近、テレビでやってたので見直しましたが、意外と面白いですね。国連軍やら科学者やらやや現実味を取りいれた脚色やら、粋なせりふ回しやら、随所に入れられるギャクやら作品の面白さに貢献していたと思います。そういえば、同時期にアニメ映画が作られたのですが、妙に真面目くさくて、なんかイマイチでした。ゲームと映画はやはり水と油みたいですね。

東森時音:

ネスカフェさん

すっかりギャグ映画ですからね。出演者が真面目に演じているのが余計と笑えます。
ゲームの方は学生時代に割とやり込んだのですが、こんな映画になろうとは思いませんでした。

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