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『007 ロシアより愛をこめて』 オリエント急行の死闘

B000IU38JC.jpg『007 ロシアより愛をこめて』(1963) FROM RUSSIA WITH LOVE  115分 イギリス

監督:テレンス・ヤング 製作:ハリー・サルツマン、アルバート・R・ブロッコリ 原作:イアン・フレミング 脚本:リチャード・メイボーム、ジョアンナ・ハーウッド 撮影:テッド・ムーア 音楽:ジョン・バリー、テーマ曲:ライオネル・バート、モンティ・ノーマン 主題歌:マット・モンロー
出演:ショーン・コネリー、ダニエラ・ビアンキ、ロバート・ショウ、ペドロ・アルメンダリス、ロッテ・レーニャ、マルティーヌ・ベズウィック、ヴラデク・シェイバル、ウォルター・ゴテル、バーナード・リー、デスモンド・リュウェリン、ロイス・マクスウェル
 007シリーズ最高傑作との呼び声も高い第2作目。
 世界征服を狙う悪の秘密結社「スペクター」が本格的に姿を現し、ジェームズ・ボンド暗殺に乗り出す。スペクターの首領ブロフェルドは猫を抱いた首から下だけがスクリーンに映し出され顔は不明。キャストクレジットでも「?」となっている。『オースティン・パワーズ』など数々の作品でパロディ化された敵組織のボスのスタイルである。

 スペクターがロシアのイスタンブール領事館から暗号解読機を盗み出す計画を立てる。その計画に007を利用し、ついでに殺害してしまおうという一石二鳥の計画だ。
 殺し屋がジェームズ・ボンドに襲いかかるシーンから映画は始まり、いきなりボンドは殺されてしまう。えっ、マジっすか。
 驚きながらも、そんなはずはないだろと思ったらやはり違った。原作の小説が大人気だというのに、いきなり映画2作目で主人公を殺さないよな。
 Mがジェームズ・ボンドにイスタンブールでの秘密指令を伝えると同時に、Q(デスモンド・リュウェリン)がボンドに特殊なアタッシュケースと組み立て式狙撃銃を渡す。Qはその後シリーズを通してレギュラーになり、同じデスモンド・リュウェリンが『ワールド・イズ・ノット・イナフ』まで演ずることになる。デスモンド・リュウェリンが交通事故で亡くなったため、『モンティ・パイソン』で有名なジョン・クリーズが後を引き継いだ。
 本格的な特殊装備が登場したのは今作からだが、ボンドカーは登場しない。

 映画の看板に主演女優のイラストがあり、その口の部分に窓が開いてそこから逃げだそうとした悪党を狙撃して「口は禍の元」と言ったり、ボードに積んだ燃料ドラム缶を照明弾で爆破して「火のないところに煙は立たず」と言うなど、しょーもないボンドジョークは今作から登場する。ボンドってダジャレ系が好きなようだ。

 オリエント急行の個室でのロバート・ショウとの死闘から、小型ヘリコプターによる追跡、ボートでの逃走劇と終わりそうでなかなか終わらずアクションが続く。
 ついには失敗続きでこのままでは自分がブロフェルドから抹殺されると悟った老女幹部No.3自らが毒薬を塗ったナイフを仕込んだ靴でボンドに挑む。そのキックを防いだボンドは「これで蹴りがついた」とまたダジャレネタ。
 任務に失敗すると首領に殺されるってのはお約束だが、実際にこれをやると人材不足に陥るし、失敗を怖れて思い切った作戦が取れないと思うんだが、労務管理としてスペクターに欠点は多いんじゃないだろうか。

 エンディングには「JAMES BOND WILL RETURN IN "GOLDFINGER"」と書かれている。これまた今作以降のお約束。

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コメント (2)

オンリー・ザ・ロンリー:

忘却の彼方に近くなりましたが、確か最初の公開当時の邦題は「007危機一発」(髪ではなく)。007、何それ?、ショーン・コネリー、聞いたことねぇー、で全くヒットせず。数ヵ月後か数年後に「ロシアより」で再開の筈でした。同様の理由かどうかは忘れましたが「ドクター・ノー」は最初は「007は殺しの番号」だったのでは。邦題変更ってそうざらにある訳ではないと思いますが。
ところで東森さんはハイ・ジャックの説明でとても勉強させて頂き参考になりました(頭が下がります)が、かなり外国語の達人とお見受けしますから質問させて下さい。二、三の方に質問したのですが「そう言えばそうですね、うーん」なので。映画「ローマの休日」の原題は「ROMAN HOLIDAY」。なぜ、「HOLIDAY IN ROME」ではないのですか?。まさか王妃がお忍びで庶民感覚になりアドベンチャーするのが「ローマ的な、ROMAN」とは思えませんね。高度成長期に東京には「Holiday in Tokyo」と言う高級キャバレーがありましたよ。

東森時音:

『007は殺しの番号』や『007危機一発』は配給会社勤務時代の水野晴郎氏が付けた邦題だそうです。これは微妙な邦題ですが、当時『007ドクター・ノウ』で公開したらあまりヒットしなかった可能性もありますから良かったんだと思います。現在使われている『ロシアより愛をこめて』はリバイバル公開時から使われるようになったとか。
ちなみに英語を始め外国語は全然駄目です。ハイジャックに関しては、以前に列車がテロリストに乗っ取られるアメリカ映画で登場人物が「ハイジャック」と言ってるのを耳にして、ふと疑問に思って調べたことがあるだけでして。でもなんで『ROMAN HOLIDAY』なんでしょうかね。そう言われてみると、また調べたくなってしまいました。
中高生時代に通っていた東宝系映画館の数件隣には「ロンドン」というキャバレーがありました。「ロンドンロンドン愉快なロンドン」のロンドンの支店だったのか、それとも単に名前を拝借しただけだったのかは今となっては不明なままですが、建物の外観はとても高級そうではなかったですね。

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