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『ダーク・エンジェル』 炸裂、スペースガン

B0002TT0Q4.jpg『ダーク・エンジェル』(1990) DARK ANGEL 92分 アメリカ

監督:クレイグ・R・バクスリー 製作:ジェフ・ヤング 製作総指揮:マーク・ダモン、デヴィッド・サウンダース 脚本:ジョナサン・タイドール、レオナード・マス・Jr 撮影:マーク・アーウィン 音楽:ヤン・ハマー
出演:ドルフ・ラングレン、ブライアン・ベンベン、ベッツィ・ブラントリー、マシアス・ヒューズ、マイケル・J・ポラード、アル・レオン

 1980年代のハリウッドアクション映画の特色としては

・やたら銃撃戦
・やたらカーチェイス
・やたら大爆発

 の三大要素があげられる。
 番外編としては

・やたら麻薬がらみ
・やたらUZI
・やたらアル・レオン

 がある。

 UZIとは『ターミネーター』でシュワルツェネッガーが使っていたイスラエル製のサブマシンガン。80年代にはよくスクリーンで目にしたが、ドイツ製のMP5シリーズに取って代わられ、最近ではほとんど見かけない。
 アル・レオンとはヒゲが特徴の中国人俳優。『リーサルウェポン』でメル・ギブソンを拷問していたり、『ダイハード』でチョコバーを盗み食いしていたり、『ブラックレイン』終盤の襲撃シーンで農夫に化けて潜り込んでいたりした。あとは『ビルとテッドの大冒険』でチンギス・ハン役をやってたりするな。

 これらの要素全てを持ち備えているのがこの『ダーク・エンジェル』だ。1990年作品だが、オレとしては80年代映画に加えたい。
 まず、麻薬がらみといっても普通の敵じゃない。宇宙人の麻薬商人だ。
 麻薬の取引現場からコカインを奪い、それを人間に注射しては脳内麻薬物質エンドルフィンを生成させ、それを抽出して逃げ去っていく。宇宙ではコカインとか覚せい剤よりもエンドルフィンが流行らしい。大麻なんかほんとお子様向けだな。
 そのコカイン取引現場に潜入していた相棒が殺されたことから、ドルフ・ラングレンは事件に巻き込まれていくことになる。
 休暇を取らされるところをなんとか現場に復帰するが、組まされるのはスミスという名のFBI捜査官。グレーのスーツを着たチビなので、スエードの革ジャン姿で長身のドルフ・ラングレンと並ぶとデコボコ振りがこっけいだ。
 悪の宇宙人がいれば善の宇宙人もいる。宇宙麻薬商人を追ってきたのは宇宙麻薬取締官(?)。手に持ったスペースガンはバリバリと連射がきき、しかも着弾点が爆発する派手な武器。
 ベースとなっているのはキャリコピストルという実在する拳銃。100連発のマガジンが銃を構えたときに地面と水平になる形で銃身の後ろにセットされる変わり種な銃だ。弾丸は螺旋状にセットされていて、ゼンマイ式のバネで装填されるそうだ。
 そもそもはライフルタイプのキャリコライフルが元だが、ライフルにしろピストルにしろ他の映画で観た記憶がないのでちょっとレアだ。

 とにかく全編を通してドッカンバッカンと大爆発の連続。
 やりすぎ?これが80年代なんだよ。

 基本ははみだし者の刑事と規則一点張りのFBI捜査官という水と油の二人が、次第に相手を認め合っていくという相棒映画。ここも80年代的だ。
 クレイグ・R・バクスリー(監督)はこの作品の前に『アクション・ジャクソン/大都会最前線』(1987)を撮っていて、個人的には大注目な監督だったのだが、その後あまりぱっとせず、TV用映画の世界に行ってしまった。
 アル・レオンの出番はやたら短く、アクションシーンもないままあっという間に死ぬので残念。
 主演のドルフ・ラングレンは顔は金髪碧眼の二枚目で身長も高く、極真空手の黒帯でアクションシーンもばっちり。しかもMITに在籍していた(卒業したかは知らん)頭脳の持ち主。日本語もしゃべれるそうだ。
 だが、『ロッキー4』の敵役で鮮烈ビューしておきながら、結局ぱっとしないまま。
 声がちょっと高めで妙に可愛らしいのがいけないのか。つまるところ、この人も80年代の人であった。

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