『亡国のイージス』(2005) 127分 日本
監督:阪本順治 製作:坂上直行、久松猛朗、千野毅彦、住田良能 プロデューサー:佐倉寛二郎、古川一博、河野聡、伊東森人、椎井友紀子 エグゼクティブプロデューサー:伊達寛、川城和実、高野力、北川淳一 企画:小滝祥平、遠谷信幸 原作:福井晴敏 脚本:長谷川康夫、飯田健三郎 撮影:笠松則通 美術:原田満生 編集:ウィリアム・アンダーソン 音楽:トレヴァー・ジョーンズ 録音監督:橋本文雄
出演:真田広之、寺尾聰、佐藤浩市、中井貴一、勝地涼、チェ・ミンソ、吉田栄作、安藤政信、真木蔵人、岸部一徳、原田美枝子、原田芳雄、城戸光晴
あのつまらん原作、いやクソな原作をどうにか観せる映画にした阪本順治手腕は買う。だがまぁ、やはり劣悪な材料をどう調理したってまともな料理になるはずがない。
乗っ取られたイージス艦で、唯一自由のみである主人公が悪党をやっつける。
ストーリーは『沈黙の戦艦』そのまんま。リアルにした『沈黙の戦艦』といったところだが、そもそも設定自体が大嘘なんだから、主人公がメチャクチャ強い“コック”と大嘘を平気な顔でついた時点で『亡国のイージス』の負けだ。
叛乱を起こした副長(寺尾聰)以下の海上自衛官が何がやりたいのかピンとこない。憂国だ愛国心だということらしいが、それで何故に朝鮮人と手を組むのかが分からん。純粋に金が目当てだったとかで良かろうに。
朝鮮人の指揮官(中井貴一)も、何故イージス艦を乗っ取らなければならなかったか、意味が分からない。化学兵器で東京を壊滅させるつもりだったようだが、その化学兵器がイージス艦に搭載されていて、それを奪取するためならば分かるが、在日米軍から盗んですでに自分たちで持っているのである。
だったら、自動車なり列車なりで東京へ持っていってばらまけば良いだけのことでは?
亡国だ憂国だ愛国心だと曰っておいて、最後には愛や人の力が勝つ。
オレは、愛国心だ憂国だと騒ぎ立てる奴も嫌いだが、人類愛だヒューマニズムだと声高に主張するヤツらも嫌いだ。
原作者の福井晴敏はその両方であるようだ。グダグダうるさいだけ。そりゃオレの趣味には合わんわ。
自衛隊内に極秘に設置された情報組織「DAIS(ダイス)」なんかは、少年マンガかよっと吹き出してしまった。
原作は原作、映画は映画な訳だが、どっちもつまらんよと。