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映画バカ青春記 第58章 前期上映会と自主映画はつまらない?

 ボックス(部室)で過去の作品を8ミリ映写機で上映して観たことは何度もあったが、ちゃんとした上映会はこれが初めて。
 名城大学シネマ研究会の前期上映会が大々的に上映された。

 ごめん、ちょっと嘘。いや、かなり嘘かも。
 上映会は学校内、一号館の3階にある中規模の教室だった。大学の教室は中規模以上だと前から後ろに上る形で段差が付いているので、上映会にはちょうど良い。しかし、外部の名古屋駅(名駅)や栄えなどの繁華街でやるのではないので、観に来てもらうといっても、他校の映画研究会部員や名城の生徒。
 学内にポスターを張り出したり朝の登校時間にチラシを配ったりして宣伝はした。
 しかし、普通の人が学生が撮った自主映画に興味を持つとあなたは考えますか?オレは考えない。、
 実際、部員以外の客は、仲の良いサークルの連中が数名で、ほぼ内輪の上映会。
 まぁ、他校の上映会にも何度か行ってみたが、どこも同じようなものだった。
 無料なんだから来てくれよとも思うが、オレが映画に普通にしか興味がない人間だったらまず行かない。
 厳しいし寂しいけど、それが現実だ。

 上映された作品は約5~8本。新人監督の作品から、学年が下の監督が撮った作品から先に上映される。
 面白いのもあったし、難解でよく分からないのもあったし、正直つまらないのもあった。
 どの監督も同じ部員としてよく知っているので、やはりひいき目になる。出演者もほとんどが部員だし。

 お祭り的なイベントという感じではなく、ワクワク感はあったが基本的にみんな真面目に観ていた。
 上映会の後にはサークルの機関誌『ル・シネマ』で上映会特集号を出すので、そこに掲載する記事のためにもちゃんと観ておかねばならない。
 機関誌といっても、リソグラフで印刷した物やコピーした原稿をホッチキスでまとめただけの、いわゆるコピー誌だ。部外に配布するわけではなく、サークルの人数+αしか作らない小規模な物だ。
 まだ、家庭用ワープロもようやく普及してきた時代で、ほとんどの部員は手書き原稿だったし、学生のお遊びといえばお遊びだ。でも、真剣に書いてたんだぞ。

 部員であるから当然上映会に出席した。だが、今もし街を歩いていて自主映画上映会をやっている会場の前を通りかかったとして、それが無料であったとしてオレは観るだろうか。
 まぁ、観ない。
 だって、自主映画って、ほとんどは外部の人間にとってはつまらないからだ。
 自主映画を盛んに制作するサークルに所属していたことがあって、自分自身が5本の自主映画を撮ったが、いやそうだったからこそそう言い切る。
 外の人間にとって自主映画はつまらん。その輪の中にいると楽しいんだけどね。

 自主映画はつまらないけど面白い。監督の独りよがりになってしまうとか、表現したい内容と表現する技術とに差がありすぎるとか、そもそも映画は金と人が掛かるとか、色々と理由はあるが、それについてはまたいずれ後で書く。

 あれこれ書いてしまったが、もしもどこかの大学祭に行ってそこの映研が上映会をやっているだろう。無料だったら一度観てみるのも面白い。
 ここで書いたのは、いわゆる学生映画といわれる自主映画。学生映画と自主映画とは違うという主張もあるようだ。ないか?といわれるとある。
 学生映画ではない方の自主映画は、芸術志向強く、娯楽性は弱い。個人的には、娯楽性を求める者はマンガや小説、ゲームなどの他分野に行ってしまうからだろう。同じレベルの娯楽を作ろうと思ったら、映画とそれ以外(といっても文章しか書いたことがないが)とでは、それかかる物量人員金額が違う。
 オレが入学する少し前にに卒業していた先輩に、O原という名古屋の自主映画監督がいる。この人は娯楽志向ではなく、一般的には難解な映画とくくられる傾向の人だが、8ミリフィルムから16ミリフィルムに移行して、本格的に照明や音声をやったら、あっという間に一千万円使って、さらに金がいるという状況になったそうだ。
 小説やマンガ書いて一千万は使わんよな、あまり。

 っと、話がずれたが、社会人になってからも自主映画を作り続けている人の作品は、オレの主観だと、面白い作品と、こりゃひどいとに激しく分かれる。
 興味がないので、そもそもあまり数を観ていないので、詳しいことは言えない。だが、学生映画出身の監督としては黒沢清や周防正行、塩田明彦、最近ではTVのウルトラマンシリーズなどをやっている小中和哉などがいる。
 自主映画出身の監督は、単にオレの知識不足だがほとんど知らない。んー、渡邊文樹?

 でも、ジョン・ランディスもサム・ライミも、ピーター・ジャクソンも自主映画出身。
 日本にはまだまだ、個人レベルでの映画製作は発展途上なんだろうか。

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