気がつきゃ2年生。といっても、さほど生活が変わるわけではなく、相変わらずのスチャラカ生活。
恋愛とはほど遠い存在かと思われたが、この高校2年そして3年の2年間はちょっともてた。オレの人生で恋愛面で唯一輝いていた2年間だった。その頃の写真を見ると、今よりも格段にやせていて、ちょっと長嶋一茂に似ていなくもない。好青年って感じだ。自分で言ってると説得力にかけるが、ホントっすよ。
クラスで同じになった女生徒に恋をした。とても可愛くて性格も明るい女の子だった。だが、何のアプローチも出来ずそのまま。まったく意気地なしである。
代わりに他の女生徒からアプローチを受けた。まず一人目は後輩になる1年生の女生徒
だった。呼び出されたので、「はっ、ひょっとしてオレが目立ちすぎるのでリンチにあうのか。危険なのか」と思ったが、校庭の隅にいたのは女の子だった。そして「これを読んでください」と手渡されたのは一通の手紙。
そこには「この手紙を読んだ人は一週間以内に同じ文面を20人の人に出してください。出さなかったカナダの少年は交通事故で死にました」なんてことは書いてなく、ちゃんとしたラブレターだった。ラブレターをもらったのは生まれて初めて、そして現在のところこれが最後だ。
だが、先に書いたように好きな子がいたし、その子にあまり興味は持てなかったので、断りの返事を出した。今考えるともったいないことをしたものだ。
同じ学校だけではなく、他校の女生徒から呼び出されたこともある。
ちょっと強気な感じの背の高い子だった。お茶飲んで、映画を観に行って、その映画の解釈でもめてそのまま。デートで観た映画で論争になるなよとも思うが、なにしろオレは映画野郎だ。この子とはそのままで終わったが、その後も他の子とのデートで映画を観に行ってもめたことがある。一番騒ぎになったのが北野武の『3-4X10月』だ。まぁ、デートで観る映画じゃないのだが。
3年での出来事はまた改めて書くが、人間妙にもてる時期というのがあるものだ。オレはこの高校2~3年がそうだった。それ以降はてんでぱっとしない。
そしてその時期に女の子よりも映画の方が大好きときたもんだ。
もう一度あの頃に戻りたいとも思うが、結局また映画を観ているだけかもしれない。
そうそう、これはもうモテたとかは関係ないのだが、先輩である2年生の女生徒と一緒に二人で喫茶店に行ったこともある。
そこのスペシャルパフェの量が多くて食べきれなかったと、その先輩が生徒会室で言っているのを聞いて、「どんな量があるかは知りませんが、オレなら楽勝ですよ。きっと2つだって食べちゃいますよ」といったところ、「無理」「食べれる」と言い合いになった。
「じゃあ食べに行きましょう。二人分食べられたら東森君の勝ちでわたしが奢ってあげるわ。そのかわり食べられなかったらわたしの分も払いなさいよ」
挑戦はきっちり受けるが東森流。そこで放課後に制服のままで学校近くの駅前にある喫茶店に。
オレはバクバク食べて1つめは完食。そして二つめも難なくクリアー。確かに女の子には量が多いだろうが、育ち盛りの男子高校生の胃袋をなめてはいけない。まだ余裕があったのでおかわりして3つ目も食った。
「こんなの反則よ。きっといつもより盛りが少なかったんだわ」とブツブツ言いながらも先輩はちゃんと2杯分は奢ってくれた。3杯目は自分持ち。
勝負の点を抜きにすれば、高校生の男女二人が学校帰りに喫茶店に寄ったというシチュエーション。先輩のプンスカも、今更時期を数年外しまくった単語だが、「ツンデレ」と言っていえなくもない。・・・言えないか。