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映画バカ青春記 第24章 新聞配達のバイトとお寝坊さんさん七拍子

 一時期新聞配達のアルバイトをしたことがある。高校1年の出来事かそれとも2年生だったかはっきりしないが、一度雪が降ったので冬だろう。となると1年の三学期の可能性が高い。
 高校ではアルバイトは禁止だったので隠れてやった。朝刊の新聞配達なら教師に見つかることもないだろうとの目論見だった。
 自宅近くの中日新聞配達店にバイトの申し込みに行った。人手不足とのことでその場で採用決定。
 まずは店長自ら、オレが担当する地区の配る家がどれか案内してくれた。
 このバイトの給料で映画をもっと観られるぞ、やったね。てな感じだった。

 バイトは朝の5時からスタート。
 最初のウチは調子がよかった。念のために配る家に印がついた住宅地図も持たされていたが、それに頼ることはなくとっとことっとこ配達していく。
 意外と楽で、日給もそれなり。これはいいなと思っていたのだが・・・

 オレは寝坊助だった。原因ははっきりしている、不眠症だ。
 小学校の頃ですでに横になってから寝付くまで1時間はかかるのは当たり前だった。
 高校の頃はその頻度も増え、夜更かしの癖もあって慢性的に寝不足だった。高校で授業中に居眠りしていたのも、授業が退屈なだけではなく単に眠かったからということもある。
 そして、4時45分起きで目覚ましをセットしておいたのだが、鳴っても起きない。止めてしまってまた寝るのではなく、目覚ましが鳴っているのにそのまま寝続ける。目覚ましを2個に増やしたらなんとかなるかなと思ったが、2つとも鳴ってる中寝続けるだけだった。
 そして、遅刻をすると配達店から電話がかかってくる。親が電話に出てオレを起こしに来てようやく目覚める。そうして真っ青になって家から飛び出していく。そんなことが続いた。
 親に、「朝、起こしてもらえないかな」と頼んでみたが、「新聞配達をやるといったのはあなたでしょ。だったらそれは本人の責任だから自分でちゃんと起きなさい」と言われただけだった。

 遅刻も二桁になるころに、オレは店主にバイトを辞めたいと申し出た。店主も困っていたのだろう、その場で速攻受理され、オレの初バイトは見事に玉砕で終わった。店主などの方々にはご迷惑をかけ、申し訳ないことをした。
 配達作業自体は要領もよく、短時間で配っていたが、朝に弱い。これが最大の弱点だった。

 不眠症は年を取るとともにひどくなり、大学時代は一睡も出来ずに、ただぐるぐると公園を歩いているうちに朝になったりしていた。

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