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『ぼくの伯父さんの休暇』 伸びたり縮んだり

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『ぼくの伯父さんの休暇』(1952) LES VACANCES DE MONSIEUR HULOT 87分 フランス 1991/2/1リバイバルにて鑑賞

監督:ジャック・タチ 脚本:ジャック・タチ、アンリ・マルケ 撮影:ジャン・ムーセル、ジャック・メルカントン 出演:ジャック・タチ、ナタリー・パスコー、アンドレ・デュボワ、ヴァランティーヌ・カマクス

-いつだって能天気 その4-
 ジャック・タチ本人が演ずる永遠のキャラクターユロ氏主演の一作。『ぼくの伯父さん』よりも前に製作されたモノクロ映画なので『ぼくの伯父さん』ではないのだろうが、まあ気にするな。
 オンボロ車で夏の海辺にバカンスに訪れたユロ氏。そしてユロ氏によって引き起こされる観光地で起こるおかしな出来事。おかしなといっても、ハリウッド喜劇のような派手な騒ぎではなく、何かちょっと可笑しいといった事件の連発が実に面白い。
 海岸の屋台で、何やらパンの生地か練っている最中の飴だかが木の棒にかけられる。それがダラーッと伸びていって、下に着く寸前に店主がまた上にかけ直す。そのダラッーの繰り返しを下に着いちゃわないかな大丈夫かな、果たしてほっといて良いのかなと迷いながらウロウロしているユロ氏が笑える。現代ハリウッド映画のリズムに慣れすぎていると、すぐには楽しめないかも知れないが、じっくり腰を落ち着けて気楽に楽しんでもらいたい。
 これだぁあっ!という派手なギャグはないが、ぬるま湯につかっているかのような心底リラックスして観ることが出来る心地よさ。
 後の『ぼくの伯父さん』(1958)や『プレイタイム』(1967)では良い意味でも悪い意味でもメッセージ性が強くなっているので、単純に喜劇人ジャック・タチを観たいならばこの『ぼくの伯父さんの休暇』だろう。

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