『オトナになる方法 10巻(最終巻)』 山田南平 花とゆめCOMICS
2002年の3月から3ヶ月ほど入院していたのだが、その時に病院の図書室でシリーズ第1巻の『130センチのダンディ』を手に取った。
女子高生の久美子が小学生の真吾を好きになってしまう「おいおい、それは無茶だろう」な設定だが、全15巻と冊数が多めで時間をもてあましているオレはそのまま読み続けた。
年齢設定はちょっと変わっているが、基本的にはそれなりに普通な恋愛物、青春物だ。それなりに楽しみながら読み進んだ。
途中で真吾がカート(ゴーカートでやるレース)に手を出したり、パリに旅行に行ったりと「何でだよ」とツッコミながら読む。
パリの夜道で久美子がハンドバックを引ったくられた時、真吾が犯人を追いかけていって捕まえようとするシーンがあるが、こいつは真似しちゃダメだ。パリは意外と治安が悪い。そんな街の夜道をタクシーも使わずに歩くのが悪い。引ったくられたらあきらめろ。追いかけていってナイフで刺されたり、銃で撃たれたり、足の裏をくすぐられたり、まるで似ていない似顔絵を描かれて「オゥ、とっても似ているデース」と言い張られても知らんぞ。なんてったって相手はパリジャンだから油断はできん。
まあ全体的には「ふーん少女マンガだなぁ」だったのだが、ラストのオトナになって教師になった久美子と大学生になった真吾のエピソードでぐっときた。これまで登場したキャラクターたちがどうなっていったかというドラマとそしてこれから先の人生まで感じさせる。
そしてラスト4ページでの久美子のモノローグ
「2人ですごした10年間が あっという間にすぎたような とても遠まわりをしたような」
から
「わたしたちは 歩いてゆけるのだと思います」
で泣いた。
1ページを全部使った最後のコマで泣いた。
この作品に関しては入院していた時に読んだからその時の精神状態もあって泣いたというのもある。
『銀のロマンティック・・・わはは』や『1+1=0』は今読み返しても泣くが、『オトナになる方法』で泣いたのは最初に読んだ1回だけだ。それ以降は読んでもじーんとくるぐらい。でも、オレをじーんと来させる作品ってのも少ない。結局、退院後にコミックスは全巻揃えてしまった。
こうしてまずは3作品を並べてみると、オレは
「花とゆめ系列」の「後日談」に弱いのではないかという推測ができる。
少女マンガはほとんど読まないのだが、その数少ない作品が当たりというのは偶然なのか必然なのか。
山田南平の『紅茶王子』も途中まで読んでみたが、7~8巻目辺りで挫折した。やっぱ丸々っと少女マンガはちときついわ。