« 『刑事ジョン・ブック 目撃者』 地下駐車場の銃撃戦 | メイン | 留守番電話の応答メッセージを自分で録音 »

『ロボコップ』 あの端子形状は危険じゃないのか?

B0009J8CLG.jpg
『ロボコップ』
(1987) ROBOCOP 103分 アメリカ 1988/03/17鑑賞

監督:ポール・ヴァーホーヴェン 製作:アーン・シュミット、ジョン・デイヴィソン 脚本:エドワード・ニューマイヤー、マイケル・マイナー 撮影:ヨスト・ヴァカーノ 特撮:フィル・ティペット 特殊メイク:ロブ・ボッティン 音楽:ベイジル・ポールドゥリス
出演:ピーター・ウェラー、ナンシー・アレン、ダニエル・オハーリヒー、ロニー・コックス、カートウッド・スミス、ミゲル・ファーラー

 ロボットやサイボーグなどのメカニカルな刑事というのは日本では昔から人気のあるジャンルで、古くは『8マン』や『ロボット刑事K』そしてこちらは機動スーツを着込んだだけで生身だが『宇宙刑事ギャバン』を始めとする宇宙刑事シリーズなどがある。
 アメリカのSF小説ではアイザック・アシモフの『鋼鉄都市』などにロボットの刑事は出てくるが、これは人間そっくりなアンドロイドで、銀色に輝いたりはしていない(だったはず。読んだのが大昔なので詳細は忘れた)。
 マシーンなロボット刑事というのは日本で生まれたと言っても良いアイディアなのに、日本映画界は「どうせアニメだろ、どうせ特撮だろ」と考えて本気で実写映像化しようとはまるで考えもしなかった。
 そんな間に、ハリウッド映画がちゃんと作ってしまったロボット刑事映画がこの『ロボコップ』だ。
 ロボコップのデザインは日本のなんとかとかいうSFイラストレーターの女性型アンドロイドを真似されたんじゃないかという意見があったが、それよりなにより「ハゲじゃない、剃ってるだけだ」の大葉健二が主役を演じた『宇宙刑事ギャバン』そのものだろう。
 ネタは日本にもあったのだから、何故それをちゃんと真面目に金をかけて実写映画に仕上げなかったのだろうか。本当に日本映画製作の上層部というのは何も考えていないに違いない。
 『ロボコップ』のヒットを受けて日本のVシネマが中村あずさ主演で『女バトルコップ』(1990)という女性版ロボコップを作ったが、これが悪夢に登場するようなひどい出来だった。観終わった後で記憶障害が発生して観たのを忘れてしまったぐらい。でもって、「借りてきたんだから一応観なきゃな」とビデオの再生を始めて、再生が終わるとまた記憶が消去されて「借りてきたんだから一応観なきゃな」と最初に戻る。気がついたら3日が過ぎていたな。まぁそれは嘘だが、本当にひどい。何を考えて作ったんだか。

 ロボコップの口元が見えるデザインについてはいろいろ意見もあるだろうが、主役を演じたピーター・ウェラーにしてみれば「せめてセリフをしゃべっている口の動きぐらいは役者として見せたい」というのもあるだろうし、それほど悪いデザインだとは思わない。
 代わりに、下肢部の後ろについているピストン状の細い金属棒が気になってしょうがない。あれがなければわたしとしてはかなりパーフェクトなデザインなんだが。

 相棒の婦人警官(ナンシー・アレン)は犯罪者をパンチ一発でのしてしまうほどの腕利き。でも走るときは女走りなんだよな。そこがちょっと微笑ましい。
 なんでもナンシー・アレンの父は警察官だったそうで、一緒に生活してきた父の仕草や言動を役作りに活かしていたのかもしれない。アン・ルイスっていう役名は日本人にはちょっと笑いを誘ってしまう物があるが。

 悪趣味大王ポール・ヴァーホーヴェンにしてはおとなしめな作品だ。
 それでも、生身のマーフィーが悪人たちに手を吹き飛ばされるなどして銃でなぶり殺しにされるシーンはやはりヴァーホーヴェン。あまり趣味じゃないなぁ。
 ただ、ラスト近くで有毒廃棄物を全身に浴びてしまった悪党が、皮膚がただれてブヨブヨの怪物になってしまい、さらに廃棄物の作用で超人“THE TOXIC AVENGER”になって暴れ回るところは笑ったな。
 えっ、トロマの『悪魔の毒々モンスター』(1984)とごっちゃになってるんじゃないかって?・・・あっ、本当だ。ロボコップの有毒廃棄物怪物は車に轢かれてベチャッとつぶれて終わり。こちらの悪趣味は割と好き。

 ロボコップが右手から出す鋭くとがった金属製の棒は、武器としても使っているが本来の用途はコンピューターなどの情報機器と繋ぐインターフェースの端子である。警察のデータベースから情報を引き出すだけなら、ロボコップ専用に開発された特殊インターフェースかとも思うが、ラストのオムニ社重役会議室のコンピューターにもその入力端子がついている。
 すると、あの鋭い槍状の物はあの世界でのUSBやIEEE1394のような標準規格なのだろう。パソコンにiPodをつなぐ時にも「ジャキッッ!」、ビデオカメラをDVDレコーダーにつなぐ時にも「ジャキッッ!」。
 なかなかイカす光景だがかなり危険な世界である。子供はパソコンなんかの電子機器を使っちゃ駄目ってことだな。年間事故発生件数も結構多いんだろうねぇ。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.jion-net.com/mt/mt-tb.cgi/4283

コメントを投稿 携帯電話からは投稿出来ません