« 『新ゲノム』第1巻 帰ってきたエルフとエロロボット。ついでに所長。 | メイン | 『ロボコップ』 あの端子形状は危険じゃないのか? »

『刑事ジョン・ブック 目撃者』 地下駐車場の銃撃戦

B000B84MOQ.jpg
『刑事ジョン・ブック 目撃者』(1985) WITNESS 113分 アメリカ 1985/06鑑賞

監督:ピーター・ウィアー 製作:エドワード・S・フェルドマン 原案:ウィリアム・ケリー、アール・W・ウォレス、パメラ・ウォレス 脚本:ウィリアム・ケリー、アール・W・ウォレス 撮影:ジョン・シール 音楽:モーリス・ジャール
出演:ハリソン・フォード、ケリー・マクギリス、ルーカス・ハース、ダニー・グローヴァー、ジョセフ・ソマー、アレクサンダー・ゴドノフ

 ほったらかしになっていた『刑事映画』特集を再開。
『刑事ジョン・ブック 目撃者』(1985)はタイトルからして刑事物と一目で分かる。これで学園物だったらちょっと怒っちゃうな。
 1985年というと刑事物が発砲数や爆発の火薬数、カーアクションで破壊される車の数を競い始めた頃で、そんな中において物静かでそれでいてところどころに凄みがあるこの作品は異彩を放っていた。
 アーミッシュの女性と主人公ジョン・ブック(ハリソン・フォード)の深い愛を感じつつも二人とも決して一線には立ち入らない純愛は、刑事物としては珍しく女性の心を打つものだっただろう。
 そして男にはジョン・ブックのストイックの生き様がずしりとくる。超人的活躍をするわけではないごく普通の刑事の格好良さだ。

 銃器が登場するシーンは少ないが、短いながらも印象に残る銃撃戦が繰り広げられる。アパートの地下駐車場で、悪党どもに襲撃されたジョンはリヴォルバーで応戦することでなんとか敵を追い払う。そして、床に落としたクリーニング屋のビニール袋に入ったシャツを拾おうとしたときにその袋の上にポタッと赤い血が落ちる。
 ポタポタポタッ・・・
 そしてようやく自分が腹を撃たれていたことに気付くってのはリアルな感じがして良かったな。

 一番の悪役はダニー・グローヴァー。『リーサル・ウェポン』(1987)のたった2年前なのだがヒゲがないせいかずいぶんと若く見える。そしてタフな悪党の雰囲気を漂わせている。この二つのキャラが融合したのが『プレデター2』(1990)の主人公刑事なんじゃないだろうか。

 ジョン・ブックと恋のライバルになるのがアレクサンダー・ゴドノフ。『ダイ・ハード』のテロリスト役などもやっていたが、もともとはロシアから亡命したバレエダンサーだが、バレエを活かした役ってのはなかったよな。ガンかなにかの病気で46歳で死亡。合掌。

 監督はこれがハリウッドデビューとなるピーター・ウィアー。あまり好きではない監督なのでどうでもいいのだが、この作品がベストだろう。それ以降はグダグダになってしまった。

 後半の舞台となるアーミッシュの村は、厳しい戒律の下に文明に背を向けて10何世紀だかの生活を現代でも続けている。電気も無し、ガスも無し、水道も無し。もちろん、テレビもない。ないないずくしの生活だ。
 でも、10何世紀だかの生活だって、8世紀や9世紀から見たら進んだ文明だ。本気でやるなら土器時代や石器時代の生活をすればいいだろうにと考えてしまうわたしはやはりひねくれものか。
 でもあのアーミッシュの村の風景にちょっと手を加えて、アーミッシュの人の頭にヘッドギアをかぶせて、住んでいる家をサティアン風にしたらどこぞの上九一色村のオウム真理教だよな。アーミッシュがサリンを撒くとは思わないけど、多様な価値観を認めずに自分たちだけの世界と規律で生きるってのはわたしにはやはり違和感がある。

 ジョン・ブック物としてシリーズ化される予定もあったそうだ。ちょっと観てみたかった気もする。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.jion-net.com/mt/mt-tb.cgi/4282

コメントを投稿 携帯電話からは投稿出来ません