初版が05年3月9日だからちょっと新刊と呼ぶには時季外れだが、まあ新刊ってことでいいでしょ。我ながらいい加減だな、おい。
竹本泉氏はどうやらかなりあきっぽい人らしく、一つ連載を長く続けるのが苦手なようだ。
主人公の少女が落雷のショックで時空転移体質になってしまい毎回異なる異世界をテンテンとする『さよりなパラレル』(全4巻)や、主人公の少女が様々な衣装を着るとその人物になりきってしまい毎回性格が変わる『しましま曜日』(全2巻)、主人公が3人いて毎回ヘンテコな依頼を受けてはあちこちに単独あるいは複数で出かけていく『てきぱきワーキンラブ』(全6巻)、そしてグラマーな女スパイが宇宙を股にかけて活躍(?)する『トランジスタにヴィーナス』で全7巻。1話毎にかなり変化のある連載でも7巻がこれまでの記録だった。そしてそれをついに破ったのがこの『よみきりもの』だ。
でもタイトルで読み切りと言い切っているように、毎回主人公も舞台も変わる短編集だから、これを記録更新と言って良いのやらいかんのやら。作者自身も冒頭のカラーおまけマンガで登場人物から「全部よみきりなのにひとつのシリーズだって言い張るのインチキくさくない?」って言わせているし。でもまあいいでしょう、わたしが許す。どこの誰ともわからん男が許したからってどうなるわけでもないですが。
読み切りなので当然ですが毎回設定は変わります。かなーりヘンテコなのからちょっとヘンテコなのまで。ヘンテコですが呑気な日常生活。読んでハマるとやめられません。
嫌味のないオーソドックスな絵ですし、のんびりとしたストーリーも魅力です。わたしとしてはお勧め。うじゃ。