『メタル・ブルー』(1988) IRON EAGLE II 105分 カナダ・イスラエル 1989/03鑑賞
監督:シドニー・J・フューリー 製作:ジョン・ケメニー、アンドラス・ハモリ、シャロン・ハレル、ジェイコブ・コッキー 脚本:シドニー・J・フューリー、ケヴィン・エルダーズ 撮影:アラン・ドスティエ 音楽:アミン・バッティア
出演:マーク・ハンフリー、ルイス・ゴセット・Jr、スチュアート・マーゴリン、アラン・スカーフ、シャロン・H・ブランドン
軍用航空機物第三弾。今度は戦闘機がメインです。
タイトルは『メタル・ブルー』となっていますが、原題の『IRON EAGLE II』を見れば分かるように、1986年作品の『アイアン・イーグル』の続編です。前作でジェイソン・ゲドリックが演じた主人公ダグも登場します。そして上映開始後数分でソビエト空軍戦闘機に撃墜されて死亡しそのままスクリーンから退場。死んだんでもちろん再登場はしません。一作目で中東イスラム国に操縦していた戦闘機を撃墜されこのままでは死刑になる父親を、高校生のみでありながら短期間で戦闘機の操縦を身につけ、F-16を盗み出して敵地に乗り込み見事父親を奪還するという奇跡的な活躍をしたダグ。それがあっけなく死亡。続編になったら主人公が交代していたというのはそんなに珍しくないので無理にダグを登場させることもなかったろうに。
ここまで前作の主人公が哀れな目に遭うというのは『マニアックコップ2』のブルース・キャンベルなんかが思い出されます。『死霊のはらわた』シリーズのアッシュは毎回生き残り、それどころか一作ごとに強くなっていくんですけどね。そういえば『死霊のはらわた4』が製作されるって本当?『フレディvsジェイソンvsアッシュ』の映画化って話も聞きましたが、どこまで本当なんだか。
今回も敵は中東イスラム国。核ミサイル基地を極秘裏に建設中なのでそれを攻撃してぶっ潰そうってのが目的。おそらく1990年クェートに侵攻し1991年の湾岸戦争を引き起こすイラクがモデルなんでしょう。毎回イスラム諸国が悪役というのは製作国が「イスラエル」ですからむしろ必然。一作目の『アイアン・イーグル』はアメリカ製作となっていますが、主人公が乗るF-16を米空軍が貸してくれなかったのでイスラエル空軍から借りたそうですし、実質イスラエル製作だったのではないでしょうか?
そして、核ミサイル基地攻撃は某国との共同作戦で行うこととなります。その某国こそソ連。このころはまだあったんですね、ソ連。当然、お互いの兵士は反発しあうのですが、次第に理解し合って真の敵であるイスラム某国と戦います。
映画における絵空事がイラク戦争などで現実の物になるとは、この映画はかなりのイカレポンチだったようで実はリアルに近い将来を見据えていたんですねぇ。感心しますよ。まっ、嘘ですけど。
アメリカ空軍が使うのはF-16ファルコン。ソ連空軍が使うミグはF-4ファントムにちょっと細工してなんとかそれらしく見せようとしている。今なら本物のミグを借りてこれるんだろうか。イスラム某国が使うのはイスラエル製のクフィルC2。もちろん設定上ではイスラエル機ではなくミグのどれかということになっている。
戦闘機がガンガンスクリーン上を飛び回ってくれるのは嬉しいが、映画自体はスピード感がなくあまりぱっとしない。人間ドラマ部分が安っぽいのが一番の難点。軍用機マニアなら観ていて楽しい作品かと。
『アイアン・イーグル』も同じようなものですが、主人公が無茶をする理由がちゃんとあるし、なによりクィーンの楽曲があったからなぁ。
「ねばぁせいだい~あいあんいーごー、ねばぁせいだい~ねばぁせいだ~あ~あ~い~」