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『ヴァージン・スーサイズ』 親の七光りがなきゃ誰がお前に映画なんか撮らせるかっ!

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『ヴァージン・スーサイズ』(1999) THE VIRGIN SUICIDES 98分 アメリカ 2005/06/23スカパー!にて放映されたのを鑑賞

監督:ソフィア・コッポラ 製作:フランシス・フォード・コッポラ、ジュリー・コスタンゾ、ダン・ハルステッド、クリス・ハンレイ 製作総指揮:フレッド・フックス、ウィリ・バール 原作:ジェフリー・ユージェニデス 脚本:ソフィア・コッポラ 撮影:エドワード・ラックマン
出演:キルステン・ダンスト、ハンナ・ホール、ジェームズ・ウッズ、キャスリーン・ターナー、ジョナサン・タッカー、ダニー・デヴィート、マイケル・パレ

 『ロスト・イン・トランスレーション』を見た時点で、このソフィア・コッポラという親の七光りウーマンのことは気に入っていなかった。とにかく鼻についてうっとおしい。脚本はこれでもかというつまらなさ、演出は単調で役者の魅力をわずかにも引き出せていない。そして一番困ったことにソフィア・コッポラは自分に偉大な才能があると勘違いしている。お前がフランシス・フォード・コッポラの娘じゃなかったら誰も相手にせんわい!
 『ロスト・イン・トランスレーション』についてはそのうち気が向いたら書くが、わたしの手を煩わせる価値はないのでおそらく書かない。今回取り上げるのは初監督作品にして脚本も手がけた『ヴァージン・スーサイズ』である。

 要約すると、思春期の精神が不安定になる時期に5人の姉妹が自殺をして死んでしまった。ただそれだけのストーリーを単調にダラダラと描いているだけ。抑制のきいた演出と単調の区別もついていない。一瞬でクソ映画のAAAランクに認定した。
 『ロスト・イン・トランスレーション』でのビル・マーレーの使い方もひどかったが、この作品でもキャスリーン・ターナーやジェームズ・ウッズなど実力ある役者を登場させておきながらまったく使いこなせていない。姉妹の両親で狂信的なまでのキリスト教徒という面白い役柄なのにまるでつまらない。スクリーンにどう映すか、その感情をどう表現するかがまったく出来ていない。
 もう冒頭からラストまでひたすら頭に来ていた。青春時代にはっきりとしない不透明な理由で自殺をする姉妹のことはどこか幻想的に理想像のように描いている。んなわけねーじゃん。わたしにも思春期や青春時代はあった。かなり呑気であまり悩みとか自己の存在理由とか難しいことに関係ない青春だったが、それでも青春が絵空事ではなく様々な欲望や怒り、そねみ、ねたみなど負の感情を持ち合わせていたぐらいのことは分かる。
 自殺だってソフィア・コッポラは頭が悪いから何も考えずに一種ファンタジーぽく描いている。だがな、自殺ってのはそんな絵本や耽美小説に出てくるような理想化されたきれい事じゃないだろ。社会的や文学的な題材を持ち出しておきながら後は知らね、面倒くさいからこれで終わりね、じゃねーだろ。
 どうにも純文学臭いというか、小説でいうと芥川賞の選考にかかるような作品だ。さすがにアレな最近の芥川賞でも受賞することはないと思うがな。で、わたしは芥川賞を受賞するような作品は大抵嫌い。芥川賞を受賞したから嫌いなのではないが、受賞作を読んでみるとほとんどが「なんじゃあこりゃあ、なめとんのかぁあ」という感想になる。ウダウダウダウダ、人間は汚い、わたしはつらくて苦しい、欲望に溺れたりなんだかんだってのは嫌いだ。

 原作小説があるそうだが、どうせなら明らかに参考にしたというかパクリ元ネタの『五人少女天国行』(1991・中国)の足元に届く程度に美しければねぇ。少女たちの不安定な美しさなど多くの点で『ヴァージン・スーサイズ』はオリジナルを2000回ぐらいアナログコピー機でコピーのコピーを続けた感じだ。画像や文字がメチャメチャになってもはや何一つ判別できないレベル。
 まあ、どうせ数年後には映画業界から消えてるだろうから気にする必要もないか。

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