
『イントルーダー 怒りの翼』
(1990) FLIGHT OF THE INTRUDER 115分 アメリカ 1991/04鑑賞
監督:ジョン・ミリアス 製作:メイス・ニューフェルド 製作総指揮:ブライアン・フランキッシュ 原作:スティーヴン・クーンツ 脚本:ロバート・ディロン、デヴィッド・シェイバー 撮影:フレッド・J・コーネカンプ 音楽:ベイジル・ポールドゥリス
出演:ブラッド・ジョンソン、ダニー・グローヴァー、ウィレム・デフォー、ロザンナ・アークエット、トム・サイズモア
昨日の『ファイヤーフォックス』に続き、軍用航空機物ということで『イントルーダー 怒りの翼』を紹介。『怒りの翼』というサブタイトルが80年代末~90年代初頭を感じさせる。
監督は右翼でタカ派なジョン・ミリアス。この人の政治的スタンスはともあれ、彼が手がけた『ダーティー・ハリー2』(1973)の脚本や監督デビュー作の『デリンジャー』(1973)にはぐっとくる人も多いはずだ。
1990年にもなってベトナム戦争で兵士たちは勇敢に戦ったと主張するのがさすがジョン・ミリアス。この人らは反省してねーなーとも思うが、人の国でドガドガバンバンと戦争をしておいておきながら現地のベトナム人のことなどお構いなしで、「俺らは傷ついたんだ。心に傷を負って今でも苦しんでいるんだ」とウダウダとグチを垂れているだけなオリバー・ストーンの『プラトーン』なんかより遥かに面白い。
イントルーダーとは主人公たちが操るA-16攻撃機のことでAはAttackerのAだ。戦車や砲台など対地上への攻撃を任.務とする。F-16などのFで始まるFighterのは戦闘機で空対空戦闘が主な任務。B-29などのBで始まるBombmerはその名の通り地上に爆弾を落とす爆撃機。だったと思う。
イントルーダーの任務はこれから歩兵が進行するルートを先に飛んで戦車や的の部隊攻撃し、進路を確保するのが主な任務。だったような記憶がある。昔ちょっと本で読んだだけの知識だから記憶違いなどがあるかもしれないのであまり信用しないでくださいな。
軍用航空機物としてはやはり戦闘機が一番多く、『メンフィス・ベル』など爆撃機物も案外あるが、攻撃機物はかなり少ない。戦闘が派手な戦闘機、乗員が多いので人間ドラマが描きやすい爆撃機などに比べてやはり地味なのだろう。逆に、手薄なその分野を突いてくるのがジョン・ミリアスらしいともいえる。
主人公のA-16乗りはトム・ベレンジャー似のブラッド・ジョンソン。似てるというかそっくりじゃないか?『オールウェイズ』(1989)で初めて観たときはびっくりしたぞ。そういえば『オールウェイズ』もパイロット役だ。パイロットという顔なんだろうか?
終盤の命令を無視しての敵陣への攻撃が燃えるが、全体的には地味目。夜間出撃が多いので飛行シーンが少々見づらい。もっとも、予算が豊富にある作品ではないだろうから上手く観客の目をごまかして節約したのだろう。夜のシーンにしたり雨を降らせたりして5の出来を10に見せるのは立派なテクニックだ。
原作は冒険小説家のスティーヴン・クーンツ。わたしはこの人の作品が好きではないのだが、映画も大幅にジョン・ミリアステイストになりながらも、やはりスティーヴン・クーンツ臭が残っていてそのためもあってか『イントルーダー』もやはりあまり好きではない。