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『シカゴ・コネクション 夢みて走れ』 固定観念の上を行く

『シカゴ・コネクション 夢みて走れ』(1986) RUNNING SCARED 107分 アメリカ 1987/05鑑賞

監督:ピーター・ハイアムズ 製作総指揮:ピーター・ハイアムズ 原作:ゲイリー・ディヴォア 脚本:ゲイリー・ディヴォア、ジミー・ヒューストン 撮影:ピーター・ハイアムズ 音楽:ロッド・テンパートン
出演:ビリー・クリスタル、グレゴリー・ハインズ、スティーヴン・バウアー、ダーラン・フリューゲル、ジョー・パントリアーノ、ダン・ヘダヤ

 ロスアンゼルス、ニューヨークと並んで刑事映画が似合う街シカゴ。シカゴが舞台となれば『フレンチ・コネクション』で有名になった鉄道高架下でのカーチェイスがしばしば登場する。しかし、それをやってもしょせんは二番煎じ。映画自体は退屈だったが、あのシーンだけは良くできていたし時間も延々と長かった。やはり、最初にやった作品を超えることはできないのだ。
そこで『シカゴ・コネクション』ではさらにすごいカーチェイスを作り上げるために制作陣が頭を絞った結果、車に高架下を走らせるのではなくその上を使うことにした。まったくもって、固定観念や常識の上を行く映画だ。上を行くというか上を走る。高架の。
ローアングルにカメラを設置し、時に列車と衝突しそうになりながらのカーチェイスは面白くなかなかの迫力だ。自動車のタイヤ幅を線路の幅って同一なのかなぁといった疑問も頭にちらっと浮かぶがまあどうでもいい疑問だ。

 ビリー・クリステルとグレゴリー・ハインズの二人は、通常の操作手順にとらわれずかなり危ない橋を渡っても犯人を捕まえるはみだし者的な刑事コンビだ。時には実力行使で、時にはビリー・クリステルの口先で、時にはグレゴリー・ハインズが踊る。いや、踊りは関係ないか。
刑事映画にはありがちなキャラクターとも言えるが、捜査中にやりすぎた上に失敗してしまい、上司から休暇を言い渡された時の対応が違う。普通は反論したり、休暇には入るが独自で操作を続けたりするものだが、この二人はあっさりリゾート地のフロリダ・キーウエストに遊びに行ってしまう。
キーウエストではビールを飲んでカジキを釣って女をナンパしてまたビールを飲み夕陽が沈むのを見てはさらにビールを飲む。すっかりキーウエストが気に入ってしまった二人は、ビリー・クリステルが受け取った遺産を頭金にして潰れたバーを買い取りバーの経営に乗り出すことにする。
もっとも、退職手続きを取りにシカゴに戻って退職までの1ヶ月の勤務に就く内にデカ魂が再燃してきてまた一騒ぎやっちまうわけだ。

 悪党を銃で倒した後に二人して「俺の撃った弾が当たったんだ」「いや背が低いからお前の弾道は下になるだろ。だから当たったのは俺の弾だ」と言い争うシーンがある。ほとんどそのまま『あぶない刑事』でオマージュされていた。パクったという見方もできるがまあオマージュとしておこう。

 コメディアン出身のビリー・クリステルと、タップダンス出身のグレゴリー・ハインズという異色コンビによる刑事物だ。不思議とタフな腕利き刑事に見えるから不思議。
さらにタフなのが二人の上司である警部を演ずるダン・ヘダヤ。『エイリアン4』の軍人や『普通じゃない』の天国事務所の偉いサンといえば分かると思うが、常にムスッとした厳つい顔でいつでも怒っている様な役が多い。わたしは好きなんだこの人。
 まだDVDが出ていないが、とっとと出して欲しいものである。

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