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『クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち』 ファイト一発アンフェタミン!

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『クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち』(2004) LES RIVIERES POURPRES 2 - LES ANGES DE L'APOCALYPSE  100分 フランス 2004/06/03鑑賞

監督:オリヴィエ・ダアン 製作:アラン・ゴールドマン 共同製作:リュック・ベッソン 脚本:リュック・ベッソン 撮影:アレックス・ラマルク 音楽:コリン・タウンズ
出演:ジャン・レノ、ブノワ・マジメル、クリストファー・リー、カミーユ・ナッタ、ジョニー・アリディ

 小説などでマジノ線という存在は知っていたが、現物を見るのはこの映画が初めてだった。日本での一般的な知名度は低いだろうから、中盤からいきなり地面に格納してカモフラージュできる機関銃座や地下通路が出てきた時は「何だこれは」と思った方も多いだろう。
マジノ線とはフランスが第一次大戦終了後、ドイツへの脅威に対抗するためその国境線に沿って築き上げた要塞線である。要所要所に強固な陣地を作りそれを地下通路でつなげ絶対的とも思われる防御力を誇っていたそうだ。万里の長城の近代版みたいなものと考えてもいいのだろうか。
しかし、フランス国民があまりにもマジノ線を信頼しすぎ、またその建設に巨額な費用がかかっため他の兵器・武器の製造が後れを取ってしまう。結果ドイツの猛攻に耐えきれずいったんマジノ線の一部が破られると侵入してくるドイツ軍に対抗する手段がなく、フランスはあっけなくドイツに占領されてしまう。
防御を固めて守りに入って籠城戦になると、短期戦ならともかく長期戦になった場合は援軍がこないと勝ち目はないという。マジノ線の敗北も同じだ。

 『クリムゾン・リバー2』とはなっているが、ジャン・レノが同じ役柄で登場している刑事映画であることぐらいしか共通点はない。ああ、ナチスが悪者というのも同じか。
とある修道院を中心にイエス・キリストとその弟子たちに見立てた猟奇的な連続殺人が発生する。
ジャン・レノら三人の警官が捜査に当たるが、常に先を越され死体の数は増えるばかり。犯人の姿を目撃するが、修道僧の格好をしたその連中はフードを被りその中は真っ暗で顔が見えない。そしてものすごい怪力などの身体能力を持っており、銃で撃たれてもひるまずに俊足で逃げ去ってしまう。
そしてその者たちの陰に元ナチスの将校(クリストファー・リー)の姿が浮かび上がってくる。クリストファー・リーは第二次大戦中にマジノ線を占領していたドイツ軍の一人。いったいマジノ線に何があるのか?バチカンの秘宝とはいったい?

 人里離れた修道院の番号が不吉だからと使われていなかった13号室で、迷信を気にしないとその部屋を訪れた新しい修道僧が十字架をかけるために壁に釘を打つ。するとまるで奇跡かのように壁から血が流れ出す。いや、奇跡などではない。壁の中には殺された男の死体が塗り込められていたのだ。
この修道院という舞台設定と超常現象を思わせるようなオープニングは、これから何が起こるのだろうかと感じさせてなかなかに秀逸だ。
オープニングだけではなく中盤までは「何故だ?何故なんだ?」「一体どうなっているんだ?」とドキドキハラハラするし謎も深まるばかりなのだが、後半に入ると過去に失われたバチカンの秘宝がどうした遺跡がどうしたとかで、サイコサスペンスの色合いは薄れていく。「あれ?これはインディ・ジョーンズだったか」てな感じだ。
ラストの謎解きも、修道僧達の顔が見えなかったのはペイントで黒く塗っていたからだっ!と言われても・・・。ジャン・レノは「種を明かせば簡単だ」っていってるが、本当に簡単だな。
さらにジャン・レノは怪力の秘密はこのアンフェタミンだっ!と言い切る。そしてそのアンフェタミンのアンプルをちゃっかり一本ポケットにくすねる。
いよいよ大詰めで例によって遺跡の仕掛けが発動し、トンネルに大量の水が流れ込んでくる。ジャン・レノとブノワ・マジメルは小さな部屋に閉じこめられてしまい、通路とは反対側のハッチを開けなければいずれ溺れ死ぬ状況に陥る。だが何十年も前に作られたハッチは錆び付いていて、二人がかりでもびくともしない。
そこで二人はポケットから先ほどのアンプルを取り出す。栓を開けてゴクゴクッとアンフェタミンを飲み干す二人。
ファイトー!いっぱーつ!
というわけで、アンフェタミンの効果で超人的パワーを発してハッチを開け、無事に地下要塞から逃げ出すことだできたのであった。
・・・アンフェタミン?・・・それっていわゆるスピード、アイス、クリスタル、クランク、ヒロポン、シャブ、つまるところ覚せい剤だろ。(厳密にはメタンフェタミンのことでアンフェタミンの呼び名じゃないのもあるが、まあ同じようなものだ)
いいのか、ラスト絶対絶命の危機を乗り越える方法がそんなんで。刑事が覚せい剤やっちゃまずいだろ。フランスでは日本ほど覚せい剤の薬害がひどくないのだろうか。それにしてもリック・ベッソンはなんて脚本を書いてるんだ。

 クリストファー・リーの堂々たる悪役振りを見るだけでも価値がある。1922年生まれだそうだから今年で83歳になるがまだまだ元気。最近は大作への出演が多く、B級ホラー映画のハマープロ作品時代が嘘のよう。もっとも、そのハマープロの吸血鬼映画などでクリストファー・リーを観ていたピーター・ジャクソンやジョージ・ルーカス、スティーヴン・スピルバーグなどがクリストファー・リーを起用しているわけだが。リック・ベッソンもおそらくそうなのだろう。
でも、ハマープロの映画って実際にはかなりクソなんだけどねぇ。

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