『セッション9』(2001) SESSION9 100分 アメリカ 2005/4/17、以前wowowで放映された録画をようやく鑑賞
監督:ブラッド・アンダーソン 製作:ドロシー・オーフィエロ、デヴィッド・コリンズ、マイケル・ウィリアムズ 製作総指揮:ジョン・スロス 脚本:ブラッド・アンダーソン、スティーヴン・ジェヴェドン 撮影:ユタ・ブリースウィッツ
出演:デヴィッド・カルーソー、スティーヴン・ジェヴェドン、ポール・ギルフォイル、ジョシュ・ルーカス、ピーター・ミュラン、 ブレンダン・セクストン三世
閉鎖された巨大な精神病院があった。天井や壁に使われた有害なアスベスト(石綿)を除去するため、撤去業者である5人の男たちが作業に取りかかる。入札でライバル他社に競り勝つために通常は2週間はかかるところを1週間でやらなければならない。
作業の最中に男の一人が「証拠品」とかかれた箱を見つける。それを開けた時に、まるで悪しき何かが解き放たれたかのような感覚におちいる。箱の中にはSESSION1からSESSION9までの9本のオープンリールテープが入っていた。男はテープレコーダーでSESSION1から順に聞き始める。そこではある多重人格の女性を診察したときの会話が録音されていた。
そして日に日に彼らの中に恐怖と狂気、そして悪意がふくれあがっていく。
男たちはそれぞれ悩みや苦痛を感じている。ある者は家族との軋轢だったり、ある者は成功への欲望、弁護士になるという夢などだ。現状と現実にうんざりして凡庸な毎日の繰り返しに埋もれている。
日常の中に常に狂気は潜んで待ちかまえているのだろうか。自分が暮らす毎日を振り返り、なるほどそうかもしれないと思ったりする。
賛否が分かれる映画ではないだろうか。どちらかというと否が多そうだ。
どうも何かが起こっているようなのだが、それが具体的にどんなことなのかははっきりとは描かれない。箱を開けたときに解き放たれた物はおそらく狂気と悪なのだろうが、それもはっきりとはしない。
何か霊的な物によってある男は追いつめられていったのか、廃病院と環境のせいだったのか、いやそもそも男が狂気に走っていたのは病院を訪れる前からではなかったのか。
ラストもただ事件だけが起きてそれに説明らしい説明もないままぶった切られたようにそのまま終わってしまう。
個人的にはたまにこういう映画を観るのも面白い。
分かりやすすぎる説明やどんでん返しのオチが強調された映画が多いが、何だかよく分からない・正体がはっきりしないゆえの怖さというのもあるだろう。逆にこの作品の終盤はちょっと分かりやすい要素に振れて残念なぐらいだ。
もちろん「たまに」だから面白いので、全部が全部「意味不明」な映画になったらそれはそれで困る。
実在する巨大な廃精神病院にカメラを持ち込んで撮影されている。建物は重厚でその廃墟ぶりにはセットとして作られたものではない力強さがある。この病院こそが映画の主役だろう。それに演出が負けている感がするのが残念だ。

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