『ノー・エスケイプ』(1994) ESCAPE FROM ABSOLOM アメリカ 117分 2005/01/12レンタルDVDにて鑑賞
監督:マーティン・キャンベル 製作:ゲイル・アン・ハード 原作:リチャード・ハーレイ 脚本:マイケル・ゲイリン、ジョエル・グロス 撮影:フィル・メヒュー 編集:テリー・ローリングス 音楽:グレーム・レヴェル
出演:レイ・リオッタ、ランス・ヘンリクセン、スチュアート・ウィルソン、ケヴィン・ディロン、ケヴィン・J・オコナー
近未来刑務所物、と思ったら始まってものの10分ほどで主人公のレイ・リオッタは問題を起こし、近代的に管理された刑務所からとある孤島に追放されてしまう。そこから先はビルや道路など文明的な物は何もない木や草ばかりの孤島で物語は進む。
島にいるのは皆追放された囚人ばかりで、人を襲っては食ってしまう600人ほどの集団アウトサイダーと、改心して元医者のランス・ヘンリクセンを指導者とするインサイダーの二つのグループに分かれ小さな衝突を繰り返していた。レイ・リオッタは一度アウトサイダーに捕まる物の、元特殊部隊隊員の腕を生かして逃げ延びインサイダーに救われる。アウトサイダーたちの格好や二つのグループの対立する様子などは『マッドマックス2』(1981)を思わせる。
メインの俳優であるレイ・リオッタとランス・ヘンリクセン共に悪人面で(もっともそれぞれ罪を犯して刑務所に収容された犯罪者だが)、他の登場人物もごつい顔ばかりで女性はただの一人も登場しない。一人だけ幼さを感じさせる顔立ちの若者がいるが、これがなんとケヴィン・ディロン。傑作『ブロブ』(1988)でわたし個人としては兄のマット・ディロンを越えたと思ったのだが、その後あまり姿を見なかったがそうか元気にしてたか。といっても、『ノー・エスケイプ』はもう10年も前の作品だが。最近では『24 TWENTY FOUR』の2nd Seasonに出演しているそうだ。『24』は1st Seasonだけしか観ていないが、そのうち気が向いたら2nd Seasonも観てみよう。
インサイダーたちが小さなユートピアを作っていても、それは結局刑務所長の支配下でしかなく、しかも常にアウトサイダーの危機にさらされている。小さな所から綻びが生じかけたりする不安定な物で、これが内部崩壊を起こして殺し合いが始まるとウィリアム・ゴールディングの小説『蝿の王』大人版になったりするが、映画は分かりやすくインサイダーとアウトサイダーの全面戦争に突入する。
どこかの島の入り江に作ったインサイダー村のセットで撮影されたシーンが多く、割と低予算で作られているのだろう。