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『勝利者たち』 戦え、ゲートボーラーズ!

『勝利者たち』(1992) 日本 105分 1992/10/17鑑賞

監督:松林宗恵 製作:円谷皐 プロデューサー:鈴木清 原作・脚本:長坂秀佳 撮影:加藤雄大 美術:岩崎憲彦 編集:黒岩義民 音楽:渡辺俊幸
出演:三國連太郎、大原麗子、ハナ肇、佐藤允、大滝秀治、長門勇、宍戸錠、司葉子、財津一郎、丹波哲郎、天本英世 、円谷浩

倒産寸前の造り酒屋の社長が食通の大富豪から融資を受けるために腕利きの仲間を集めてゲートボール大会に出るという、“ゲートボール”+『がんばれ!ベアーズ』+『七人の侍』的映画。
メジャー作品としてゲートボールが題材になったのはこれが初めてで、ついでに現在までの所これが最後となっている。しかも劇場公開はされた物の、ビデオ化もされておらずテレビで放映されたことがあるかも怪しいという、一種の『幻の映画』となっている。知り合いに映画好きは結構いるが、『勝利者たち』を観ているのはどうやらわたしだけらしい。喜んで良いのやら。

南伸坊が描いたイラストの登場人物がくるくる回転しながら入れ替わっていくオープニングクレジットは割と好き。
企画には円谷プロが関わっていて、ハナ肇が放つ名前は忘れたがクルクルッと円を描きながら進んで最後にジャンプをしてからゲートをくぐる秘打などゲートボーラーたちの技が特撮で描かれる。「なんやねん、それ」とスクリーンにツッコミをメチャメチャ入れたかったが周りの観客に迷惑をかけちゃいけないと我慢した。
公開2週目の土曜日にしては閑散とした人の入りなのだが、なにせ“ゲートボール協会協賛だか協力だか”作品でそちら経由にて前売り券が出回ったらしく観客席に座っている人の年齢がずいぶんと高い。四字熟語で言えば『老老男女』といったところで、20歳ぐらいの客と言えばわたしだけ。そんな状況下でツッコミを入れたら「おい大阪のお兄ちゃん、ゲーテベーレを馬鹿にするんじゃない!」と怒られかねん。東京の映画館(確か有楽町か銀座だった)なので江戸っ子ジイさんのお説教が怖い。「いや、大阪弁なのはツッコミという性質から便宜上そうしただけなんです」と言っても聞く耳も持ってくれなさそうだ。あ、ゲーテベーレはゲートボールの江戸訛りね。山下洋輔が『糸井重里の萬流コピー塾』(古いね)でそう呼んでた気がする。
出演者を見てもらえば分かるが豪華キャストで、造り酒屋の社長が三國連太郎で『美味しんぼ』の海原雄山を思わせる食通が丹波哲郎。ハナ肇や宍戸錠はゲートボーラーで、『独立愚連隊』(1959)などの佐藤允が久しぶりに元気な姿を見せてくれたのが嬉しかった。ラストにいる円谷浩は名字から分かる通り円谷一族で円谷英二の孫に当たる。『宇宙刑事シャイダー』で主人公を演じたほかに昼メロなどで見かけたことがある。
最初に小学生チームと対戦するが大敗を喫っし、それが逆に団結や踏ん張りに結びついていくというシチュエーションは前年の『シコふんじゃった。』(1991)にほぼ同じシチュエーションがあったり、ヘビメタがチームを組んで出場していたりと、何度もおいおいと出かかるツッコミを抑えている内に予定調和で勝利やある人物の死が描かれ映画は終了。ええーい、ジイさんバアさん泣くな、こっちまでなんだか泣けてくらぁ。

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