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『アザー・ピープルズ・マネー』 この守銭奴は反省しない

『アザー・ピープルズ・マネー』(1991) OTHER PEOPLE'S MONEY アメリカ 102分 1992/02/21鑑賞

監督:ノーマン・ジュイソン 製作:ノーマン・ジュイソン、リック・キドニー 製作総指揮:エレン・M・クラス、ダヴィナ・ベリング 原作:ジェリー・スターナー 脚本:アルヴィン・サージェント 撮影:ハスケル・ウェクスラー 音楽:デヴィッド・ニューマン
出演:ダニー・デヴィート、グレゴリー・ペック、ペネロープ・アン・ミラー、パイパー・ローリー、ディーン・ジョーンズ

ダニー・デヴィートが守銭奴な企業乗っ取り屋を演じていて、嫌な奴だがどこか憎めないとドンピシャなハマリ役。
乗っ取りに狙われている企業の会長がグレゴリー・ペックで、撮影時には75歳になっておりさすがに老いは隠せないが、意志の強い妥協を許さない男の迫力を出していて、しかしその古い考え方では現代的な乗っ取り屋には太刀打ちできない悲しさ。映画出演としてはこれが遺作になる。
この手の主人公が強欲な映画は、チャールズ・ディケンズの小説『クリスマス・キャロル』のスクルージの様に最後には改心して善良な人になる場合が多いが、この作品のダニー・デヴィートは基本的に最後まで守銭奴なまま。コメディ的味付けがされていたりダニー・デヴィートとグレゴリー・ペックに雇われた美人弁護士との恋の駆け引きがあったりするが、ビジネス部分の描写に関しては徹底してシビアを貫いていて面白い。
乗っ取り屋を演ずるのがトム・クルーズなどの二枚目役者だったらかなり評価が変わってくるだろう。個人的にはダニー・デヴィートで正解。トム・クルーズ(別にトム君に恨みがある訳じゃないが)だったら駄作かな。

途中でダニー・デヴィートと美人弁護士が日本料理店で食事をするシーンがある。
会話の途中で弁護士は怒って出て行ってしまうが、ダニー・デヴィートは仲居さんというか芸者風の着物を着た女性店員に
「かーのじょはー、ぼーくをーすーきーなんだよおぅ」
と日本語で話しかける。この日本語がかなりインチキっぽくてよい。観てからすでに13年も経ち、それ以来ビデオやテレビでも観ていないのにこのセリフは何故かまだ覚えている。これに匹敵するのは『ウインド・トーカーズ』でのニコラス・ケイジのセリフ「べいこくはきらいでーす。にっぽんはだいすきでーす」などだろうか。

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